「お餅の食べ方」は216種類もあった。もち王国、一関のレシピが公開。ポテトもち、餅キャベツロール、コンビーフのポテさら餅...
岩手県一関市の「一関もち食推進委員会」が作った、216種類もの食べ方が掲載されたお餅レシピ「もちデータベース MOCHI DATA BASE」がある。 市観光物産課によると、一関地方のもち料理の多さは全国一を誇るという。【井上未雪/Miyuki Inoue・ハフポスト日本版】 ごまもち、くるみもち、揚げもち、アメもち...。ポテトもち、餅キャベツロール、コンビーフのポテさら餅...。緑が鮮やかな「ピスタチオだれのおもち」。みりんや醤油で味付けしたいくらと鮭をあえる「ルビー餅」。お好み焼き餅、たこ焼き風もち大福...。 呪文のように続くが、全てお餅で作る料理やスイーツのレシピだ。
りんご餅など餅つき機がないとできないレシピもあるが、 市販の出来上がったお餅で作ることができるものもたくさん。 「一関では、お餅はおもてなし料理。私の実家にも餅つき機があり、お客さんが来る”おもてなし”としてつきたてを出します」というのは、一関市で生まれ育った市観光物産課の西城幸恵さん。 2016年の調査によると、家に餅つき機があるのは半数以上。756人のうち60%が自宅に餅つき機を持っていた。一家に2、3台もある家も珍しくないという。
市観光物産課などによると、元々、岩手県の一関や平泉は、東北地方のなかでも米作が盛んで、米の傍ら、もち米も作ってきた。伊達藩時代から、お餅をおもてなしとして振る舞う文化が根づいていったという。 伊達藩が統治していた時代、伊達藩の命で、毎月1日と15日に、もちをついて神様に供え、平安無事を祈り休息日とする習慣が根付いた。ただ、貧しい農民は白い餅は食べることができなかった。くず米に雑穀を混ぜた「しいなもち」という白くない餅を、おいしく食べようと工夫する中で、独自のもち食文化を開花させていったといい、現在300以上の食べ方があるらしい。 市では、全国もちフェスティバル(2018年まで名称は「全国ご当地もちサミット」)を、中断も挟みながらも10年あまり続けている。2017年度に作られたこの地域のレシピ集は、重宝しそうだ。
こんなにあるけれど、そそられるレシピは、これだけではない。同僚が読者からの反響も受けて紹介するレシピはこちらだ。じょわーん、という言葉が連発されるようなバターと餅の垂涎レシピが続く。 またお餅か、と思われた方も多いと思うけれど、やっぱり、お餅。 お餅の世界は、どこまでも広がる。ステキだ。 *お餅は喉に詰まらせやすい食材です。お年寄りや小さい子供は特に、気をつけていただきましょう。
井上未雪/Miyuki Inoue