【ジャパンC みどころ】世界が注目する最高の150秒 日本の総大将 vs ディープのラストクロップ
第44回ジャパンC みどころ
この秋、競馬界最大のレースが間もなく開催される。わずか150秒で決まる一戦に世界中のホースマンたちの注目が集まる。 【予想配信】外国から強豪馬が参戦!「ジャパンカップ」をガチ予想キャプテン渡辺の自腹で目指せ100万円!冨田有紀&三嶋まりえ 「世界に通用する強い馬づくり」……これが創設当時のジャパンCのテーマだった。 1981年に第1回が開催されて以来、延べ200頭以上もの外国馬たちが府中のターフで走り、その力強さを日本の競馬ファンに見せてきた。 勝った馬はもちろんだが、敗れた馬でさえその大物感溢れるオーラに酔いしれた。 例えば1982年に来日したジョンヘンリー。 当時のアメリカ歴代最多となる賞金を獲得した8歳馬はジャパンCでは13着に大敗したが、その筋骨隆々とした馬体は世界最強馬の称号にふさわしいものだった。 1999年に来日したモンジューを見た時、筆者は思わずうっとりとした。 あのエルコンドルパサーを力でねじ伏せて凱旋門賞を制した馬が初の長距離遠征でエルコンドルパサーの本拠地である日本を選び、レースに出ている姿に。 結果は4着に終わったが、馬体から放たれるそのオーラはテレビ越しからでも伝わり、今でも忘れられないほどだ。 歴史を辿れば、そうした大物たちが多数やってきたジャパンC。 だが、近年は日本馬が優勢で2006年にディープインパクトが勝利して以来、18年連続で日本馬が制している。
今年も筆頭格に挙げられているのは日本の総大将・ドウデュースだ。 2歳時に朝日杯FS、3歳になるとダービーを制して世代の頂点にたった生来のスターホース。 その後も順調にキャリアを積んでいくのかと思われたが……4歳になって待っていたのは雌伏の時。ライバルであるイクイノックスがまばゆい光に包まれる中、ドウデュースは引き立て役に回るしかなかった。 そうして迎えた昨年の有馬記念。ドウデュースは武豊との差異タッグでこのレースを迎えると本来の走りを見せ、直線で粘るタイトルホルダー、追いすがるスターズオンアースらとの叩き合いを制して復活。失いかけた王座を再び掴んだ。 そして迎えた2024年の春。ドウデュースはドバイターフ5着、宝塚記念6着と思うような結果を残せずに終わった。 競走馬としてのピークを過ぎたのでは?と不安に駆られた中で迎えた天皇賞(秋)は年下の三冠牝馬、リバティアイランドに1番人気を譲ることになったが、ドウデュースは上がり3ハロン32秒5という衝撃的なキレ味を見せて前を行く12頭をごぼう抜きにして完勝。 GⅠ4勝目を圧巻のレース運びで制し、日本最強馬としての地位を確固たるものとした。 昨年のジャパンCは4着に敗れたとはいえ、今年は最高のパートナー、武豊とのタッグを組んでの一戦。 あの弾丸のような末脚を世界のホースマンたちの前で披露することができるだろうか。