【鎌倉・長谷エリア】能舞台の中で一服も。雰囲気が良すぎる名建築カフェ5選
4. WITH Kamakura
江ノ電の長谷駅と極楽寺駅を結ぶ線路の少し北。静かな住宅地に、合掌造りの三角屋根が不意に姿を現す。70年ほど前に岐阜の白川郷から移築され、長く住居として使われてきた古民家が、茅葺きを銅板葺きに変え、囲炉裏や柱、梁などを残しながら大胆にリノベーションされた。
カフェやランチ、貸切りパーティにも利用できるメインの空間に、展示会や物産展などが不定期で開かれるギャラリースペース、ワーキングスペースやヨガ教室などに使える個室も上階に新設。紫陽花やハーブなどが植えられた広い庭の奥、木の切り株を思わせるインスタレーションは、この秋から「WITH SAUNA」としてリニューアル予定。自家栽培のハーブを使ったキューゲル(アロマ水を凍らせたボール)などが楽しめる。
220年もの時を経て、フード、アート、ヘルスなど多彩なジャンルを橋渡しするスペースにリノベーションされた大空間。中村竜をクリエイティブディレクターに、〈TRIPSTER〉や〈ザ・ランドスケーパーズ〉が空間を作り、京都〈千總〉製の暖簾にはYamaki Makotoによるロゴが染め抜かれて、訪れる人を迎える。地元の食材を使ったランチに加え、曜日限定で鵠沼〈竹庵〉の蕎麦を提供するなど、カフェとしても幾通りもの楽しみ方が叶う場所だ。
築220年と伝わる合掌造りの古民家。3軒を移築して1軒の個人住宅として建てられた。2階からは屋根の内側を見ることができる。
〈WITH Kamakura〉
住所:神奈川県鎌倉市坂ノ下3-7 TEL:0467-33-5521 営業時間:10:00~18:00(季節により変動。詳細はSNSで確認を) 定休日:無休(臨時休業あり) 席数:48席 2023年1月オープン。パーティや研修など多目的に使われている。
5. サカノシタ
由比ヶ浜海岸を望む小径沿い、江ノ島電鉄の長谷駅からもほど近い坂ノ下エリア。ここで16年続いた古民家カフェのクローズの報せが届いたのが2023年初夏のこと。「古民家カフェを愛する一人として、この場所を残したいという思いから立候補しました」と語る田中リサさんが後を継ぎ、2023年9月に〈サカノシタ〉として新たにオープンした。