クルド人報告書封印、川口市議・奥富精一氏が怒りの激白 難民ではなく出稼ぎ「政府は20年も放置」「無法状態…地域住民は言いにくく」
埼玉県川口市周辺に住むトルコの少数民族クルド人の難民認定申請をめぐり、20年前に法務省入国管理局(現・出入国在留管理庁)がトルコ南部の現地調査で、「出稼ぎ」が目的だとする報告書をまとめていたが、調査結果が表に出なかったという産経新聞の報道への反響が続いている。同紙は25日から29日までトルコでの現地取材を含めてこの問題を連載したが、市内のコンビニで「売り切れ」も出ているといい、関心は極めて高いようだ。2015年から10年近く、同市の外国人問題に取り組んできた自民党市議、奥富精一氏(51)は待ったなしの地元の実情を訴え、報告書を「封印」してきた国への怒りを見せた。 【写真】クルド人ら約100人が病院周辺に殺到し騒ぎがあった現場 「川口のクルド人たちを『出稼ぎ』だと断定した報告書が20年前に出ていたなんて、全く聞いたことがなかった。政府は分かっていたのに20年も放置してきた。その結果がいまの川口だ。地元でも『出稼ぎに来た』『働きに来た』と言っているクルド人は昔からたくさんいたが、今回の記事で確証となった。とんでもない話だ」 奥富氏は怒気を込めて語った。 産経新聞は25日、2004年に法務省がトルコへ入管職員を派遣して調査を行い、報告書をまとめていたことを報じた。産経新聞は同日から全5回でトルコでの現地取材をまとめた「クルド人が川口を目指す本当の理由」を連載した。同市で働くクルド人の一定数は、祖国の農閑期にあたる10~11月に来日して難民申請を行い、夏前になると申請を取り下げて帰国することを繰り返すなど、〝季節労働者〟としての実態も明かされた。 奥富氏は「市内では産経新聞だけ売り切れているコンビニもあったようだ。それだけ多くの住民が深刻な問題ととらえている。自動車で人の家の外壁に突っ込んだり、公園で公共物を壊したり、金属バットとナイフを持って集まりけんかしたり。自分たちの好きなようにふるまっていたら、『一体なんだ』という反応となる」と語る。 同市内では21年10月、19歳のクルド人の少年が69歳の男性をトラックでひき逃げして死亡させ逮捕された。運転免許証は所持していなかった。