Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

高校生が六本木でランチ ! 英語で天文学の論文も !! エンジェル投資家が名門「麻布」で学んだ自由と責任

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
NIKKEI STYLE

《連載》リーダーの母校 エンジェル投資家 千葉功太郎氏(上)

「男子御三家」と呼ばれる中高一貫の名門私立校、麻布中学・高校(東京・港)。ゲーム開発のコロプラ元副社長で、スタートアップ企業に個人で投資するエンジェル投資家の千葉功太郎氏は同校の出身だ。出資先の起業家の交流・育成の場として「千葉道場」を主宰し、ドローン分野に特化した投資ファンド「DRONE FUND」を創設するなど注目の投資家だ。自由と自治を是とする都会の進学校がキャリアの源泉となった。

「委員長になれば、運動会は中止にします」。高校3年生の頃、同級生が運動会中止を公約に掲げて、運動会実行委員会の委員長に立候補した。これが大騒動に発展した。

麻布の生徒は主に運動部系と文化部系に分かれていました。ちなみに私は中高6年間天文部(当時)だったので、文化系オタクでした。生徒会はなく自治の精神が根付いていて、運動会実行委員会には運動部系、文化祭実行委員会には文化部系のそれぞれのリーダーが委員長になって文化祭と運動会を仕切り、互いに干渉しないという暗黙のルールがあったのです。 そこに文化部系の同級生が切り込み、運動会実行委員長に立候補、なんと選挙で当選してしまいました。開催の是非を問う、学校を二分する侃々諤々(かんかんがくがく)の議論が巻き起こり、「学内闘争」の様相を呈しましたね。結局、「運動会開催のみの是非を問う再選挙」となり運動会は開催されたのですが、学校側は生徒の自治を尊重し、干渉をしてきませんでした。 5月の文化祭も麻布の一大ベントでした。毎年外部からも約1万人を集客していたと思います。東洋英和女学院など近隣女子校の生徒もたくさん来るので、麻布の生徒たちは髪を茶パツとかにして、運動部系の生徒も含めてみんなで大変盛り上がりました。天文部では大がかりなプラネタリウムを設置して人気を博しました。ただの光投影では暗くて見えづらいので、当時は高額だった発光ダイオード(LED)を活用して一つ一つの星の明るさを正確に再現。いつも大盛況でした。

運動会も文化祭もあらゆる行事はすべて生徒の自治に任されていた。

政府のように予算委員会や選挙管理委員会などもありました。各委員会内には様々な部門長、いわば「大臣」がいて、いずれも委員長が選びます。私も組織運営に興味があったので、文化系であったにもかかわらず、運動会実行委員会の一部門の副部門長を務めました。もちろん先生たちは一切関与しません。おカネのやり取りや管理も生徒がやります。天文部でも3年がかりで予算要求して20万円程度の天体望遠鏡を手に入れたりしていました。 私は子供の頃から天文観測にはまっていました。中学2年の2月に皆既日食の観測ツアーに幼なじみの親友と2人で参加しました。場所は小笠原諸島の父島よりはるか南の硫黄島近海の洋上です。ご存じのように小笠原には民間機では行けません。当時、定期船は東京港から父島まで片道29時間、週に1往復だったので、「1週間授業を休みます」と担任に告げ、快諾をもらい、観測に出かけました。他のツアー客は中高年の天文オタクのような人ばかり、中学生は私たち2人でした。 他の学校だったら、「ちょっと待って」といわれるかもしれませんが、麻布は自由、生徒の自主性を重んじる学校なので何もいわれません。鉄ゲタを履いてくるなとは言われましたが、髪や服装は自由だし、校則があったという記憶はありません。

【関連記事】