JALパイロット、アルコール検出でメルボルン発3時間遅れ 12/1成田行き
日本航空(JAL/JL、9201)は12月10日、現地時間1日の豪メルボルン発成田行きJL774便(ボーイング787-8型機、登録記号JA840J)に乗務するパイロット2人から乗務前にアルコール反応が検出され、出発が遅延する事象が発生したと発表した。同便はパイロット2人のアルコール量が1リットルあたり0.00ミリグラムになったことを確認後、3時間11分遅れで出発した。 【写真】JL774便に使用されたE12仕様の787-8 JALの社内規定では、乗務前のアルコール検査で0.00ミリグラムであることを確認することに加え、開始12時間前に体内に残存するアルコール量を、純アルコール換算で40グラムに相当する「4ドリンク」以下に自己制限することを求めている。当該のパイロット2人は、ホテルでの事前確認でアルコールが検出され、最終的にアルコール量が0.00ミリグラムとなったことを確認し、出発した。 同便の運航後、聞き取り調査により飲酒量の制限を上回るアルコールを摂取していたことが判明。監督する国土交通省航空局(JCAB)に報告したという。JALはパイロットの飲酒問題が発覚以降、乗務先に滞在する「ステイ」時の飲酒を禁じていたが、今年10月1日に解除したばかり。 12月1日のメルボルン発成田行きJL774便は、乗客103人(幼児3人含む)が利用し、パイロット3人(機長2人、副操縦士1人)、客室乗務員8人の計11人で運航。定刻では午前7時20分発、午後3時15分着だったが、3時間11分遅れの午前10時31分にメルボルンを出発し、2時間42分遅れの午後5時57分に成田へ到着した。 JALは安全上のトラブルが相次いだことから、行政指導にあたる「厳重注意」を国交省から今年5月に受けている。JALは「お客さま、ご関係の皆さまに、ご迷惑とご心配をおかけしたことを、深くお詫び申し上げる」とコメント。厳重注意を受けた中での事象発生を重大に受け止め、再発防止を徹底するとしている。 当該機の座席数は2クラス186席で、ビジネスクラス30席とエコノミークラス156席のE12仕様となる。
Yusuke KOHASE