かつてにぎわったアーケード商店街 なぜいま撤去が相次ぐ?
アーケード撤去し商店街を再生
アーケードを撤去する商店街は、同時に歩道や舗装、商店の外観統一などの事業も同時に行います。「暗い」「さびれた」から、「明るく」「にぎやか」への転換を図ろうというわけです。 こうした商店街の再生事業は国や自治体も支援。中小企業庁などが中心になって補助金交付などを行っています。 商店街再生の成功例としては、大分県臼杵(うすき)市の中央通り商店街が知られています。この商店街はアーケード撤去に際し、電柱の地中化、アスファルトの石畳化などを実施。さらに、各店舗の看板や外観を歴史的風情のあるものに統一し、空き店舗への出店も募りました。新しい愛称を公募で「八町大路」と決め、通りは装いを一新。現在は約50店舗が営業し、大勢の市民や観光客らで賑わっています。 先の中小企業庁の調査によると、ハード面での取り組みのうち、アーケードの「撤去」は実施・計画も含めて8%。「改修」は15%です。6割以上が実施済みとする「街路灯」などの整備に比べて数値が低いため、今後はさらに増加していく可能性があります。再生事業では、地域の若い後継者らが計画段階から関わってくる事例も増えました。この若者参加こそ、最も大きな成果かもしれません。