「文春砲くらったヒロイン」「ひねくれてる」…橋本環奈や広瀬すずなど“NHKの朝ドラ主演女優”がフルボッコにされるのはなぜか? 過剰に叩かれてしまう、その背景
しかし、SMAPなどの「アイドルがバラエティで体を張って笑いを取る」ことが当たり前になったことで状況は一変。徐々に主演女優にも同様の活躍が求められるようになっていきました。 これまでのように「ドラマのようにセリフがないバラエティは苦手だから」と逃げられなくなり、出演のスタンスが「気さくな姿を見せて好感度を上げ、親近感を得ていこう」という方向性に変わったのです。 2010年代に入るとSNSで自ら発信する主演女優が急増。「好感度を上げ、親近感を得ていこう」という動きが加速し、YouTubeチャンネルを立ち上げるケースも珍しくなくなりました。
この間、主演女優と人々の距離感は近づき続け、かつてのような「憧れ」「雲の上の人」ではなく、「好きな人」「応援したい“推し”」という感覚に変わりました。 かつてのように主演女優と人々の間に良い意味での距離があれば、演技のみに注目してもらうことが可能。スキャンダルさえなければ批判されることはほとんどありませんでした。 そもそも作品の役を演じることが本業の彼らにとって、素の自分を見せるバラエティやSNSは本業ではありません。演技以外のスキルが求められる場は、その言動が批判につながるリスクがあり、注目度の高い朝ドラ主演女優の危うさはなおのこと。
実際にその一言一句や一挙手一投足をメディアと一部の人々があら探しするという状態が続いています。 SNSでの発信も同様。好感度が上がり、親近感を得るほど、その言動が「こんな人だと思わなかった」「この言い方は上から目線だった」などと批判されるリスクが高まっていきます。 基本的にSNSは自分のファン(フォロワー)に向けた発信だけに、受け入れられる言動の幅は広いものですが、朝ドラ主演女優クラスになると、そうもいきません。
広瀬さんはXが約421万フォロワーでインスタグラムが約342万フォロワー、橋本さんはXが約488万フォロワーでインスタグラムはマネージャー発信のアカウントでも約249万フォロワー(どちらも11月21日現在)がいるほか、ファン以外の人々に見られるケースも多いでしょう。 中には批判ありきのメディアやアンチもいるだけに、他の有名人以上に難しいところがあります。 ■朝ドラ主演女優は「NHKのシンボル」 近年、主演女優たちは「バラエティへの出演過多と出番の増加」「SNSでの発信」によって役ではない素の姿を見せる機会が増え、人々との距離感が近づきすぎたことが批判につながりやすくなっていることがわかったのではないでしょうか。