「皆、どうしてますか?」は愚問 保険会社が“売りたい保険”に要注意
「常識で考えてみれば」専門知識ゼロでも入るべき保険が見えてくる
では、どうしたらいいのでしょうか。私は「面白がるといい」と考えています。「賢くない自分」を観察の対象にするのです。「お金で苦労したくない、不安も大きい。そのくせ、お金のことも保険のことも勉強していない。浮足立っているだけで、まともな判断ができるはずがない、それだけはわかる(笑)」と、頭を冷やすことはできると思うのです。 すると「周囲の皆ではなく『保険会社の皆』が入る保険を知るほうが良いかも?」といった妙案も浮かぶかもしれません。 キーワードは「常識」です。時間や労力のこともあり、一般の人たちが、保険関連の知見をじゅうぶん身につけるのは難しいはずです。しかし、ほんの少し、常識で考えてみるだけでいいのです。 専門知識はゼロでも「加入者が払う保険料から、保険会社の人の給料なども支払われている。そうであれば、保険会社の諸経費に使われるお金が最も少ない保険が、加入者にとってありがたい優良品なのではないか」などと考えてみることができるでしょう。 さらに、テレビCMなどで積極的に宣伝されている保険は、じつは保険会社が儲かる保険なのかも? といった疑問も浮かぶでしょう。そのあたりは、次回は「保険会社の儲けの構造」をテーマに探ってみることにします。 (オフィス・バトン「保険相談室」 代表 後田亨)【連載】元保険営業マンが今だから話せる「保険の真実」