テレビプロデューサーの佐久間宣行さんが語る『ストレンジャー・シングス』の面白がり方
前シーズンから3年ぶりとなるシーズン4の前半Vol.1の配信が5月27日からスタート! 配信から3日間の世界での視聴時間合計が、Netflixシリーズ史上、過去最高の数字を叩き出すなど、記録的なヒットドラマになった『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。 【画像】ティーンエージャーの冒険、超常現象、80年代カルチャーを詰め込んだ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』 そこで6月27日(月)発売『週刊プレイボーイ28号』では、7月1日のシーズン4 Vol.2配信を目前に、若干のネタバレを含みつつ、この作品の魅力に迫った。今回は、その記事中から生みの親で製作総指揮を務める〝ダファー兄弟〟にインタビューした、テレビプロデューサー・佐久間宣行(さくま・のぶゆき)さんが語る『ストレンジャー・シングス』の魅力を配信! * * * ■支持される理由は「レンジの広さ」 ――ずばり『ストレンジャー・シングス』が世界的に大ヒットした理由は? 佐久間 多くの人たちに支持されている理由のひとつはこの作品の持つ「レンジの広さ」だと思います。 配信系のドラマで、ある程度の年齢のティーンから大人までが見られて、なおかつ誰もがワクワクドキドキできる作品って、それまであまりなかったような気がするんですよね。 その点、『ストレンジャー・シングス』はスティーヴン・スピルバーグ監督が送り出した『グーニーズ』や『E.T.』などのティーンエージャーを主人公にしたジュブナイル映画の系譜につながる作品で、幅広い層の人たちに受け入れられやすかったんだと思います。 あと、シーズン1の配信が始まった2016年というのが、ちょうど「80年代のリバイバルブーム」が来るか来ないかという時期だったんですが、このタイミングも絶妙でした。 作品の脚本・監督・製作総指揮を手がけた双子のダファー兄弟は80年代という時代設定の中に、その当時の映画や音楽、ファッションといった「80年代カルチャー」のテイストやモチーフをたくさん詰め込んでいます。 それも、ただ単に当時のテイストを引用してくるだけじゃなく、引用するモチーフの「選び方」や、それを作品に生かす「手さばき」がものすごくフレッシュなんですよね。 この「感覚は現代的なのにモチーフが懐かしい」という絶妙な組み合わせのおかげで、若い世代から、80年代にリアルな青春を過ごした世代まで楽しめる作品に仕上がっているんだと思います。