【第2回】朝ドラ『虎に翼』考察。寅子を取り巻く優しい男たち
新潟編のキーパーソン航一の存在
新潟へ赴任してからの寅子は、優未との溝を埋めようと努める。その中でともに働くことになった新潟地方裁判所・裁判官の航一(岡田将生)は、いまだ謎多き存在。口にしていないことはたくさんありそうだ。しかし寅子との関係は回を重ねるごとに深まっていくし、彼が発する「なるほど」のバリエーションも増える一方。優三以来の、寅子の人生に深く関わる人になっていくのだろうか。判事補の入倉(岡部ひろき)は寅子と対立することも多い。ちなみに入倉役の岡部ひろきは、直言を演じた岡部たかしの息子。舞台では父子で共演したことも、父を題材にした短編演劇を作ったこともある。そんな彼が、ドラマでも父と間接的に共演しているのは面白い。 残りおよそ2ヶ月弱。この先も、寅子と彼女を取り巻く人々の魅力をぞんぶんに楽しみたい。 ●番組情報 NHK連続テレビ小説『虎に翼』 作_吉田恵里香 制作統括_尾崎裕和 演出_梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉 出演_伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫 他 プロデューサー_石澤かおる、舟橋哲男、徳田祥子 主題歌_米津玄師『さよーならまたいつか!』 放送_毎週月~土午前8時~、再放送午後0時45分~(土曜日は一週間の振り返りを放送) NHKプラスにて見逃し配信中 ●釣木文恵/つるき・ふみえ ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆 ●まつもとりえこ イラストレーター。『朝日新聞telling,』『QJWeb』などでドラマ、バラエティなどテレビ番組のイラストレビューを執筆。趣味はお笑いライブに行くこと(年間100本ほど)。金沢市出身、東京在住。 Edit_Yukiko Arai
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