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敵基地攻撃、課題山積み 拙速議論、歴代防衛相も懸念

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時事通信

 自民党が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に代わるミサイル防衛の議論に着手した。  敵基地攻撃能力を含む抑止力の在り方について、検討チームは7月中に政府への提言をまとめる構えだが、法律・技術面の課題は山積。30日の初会合では、歴代の防衛相経験者からも拙速な議論を懸念する声が相次いだ。  敵基地攻撃能力の保有について、政府は専守防衛の原則に基づき慎重姿勢を堅持するが、憲法上は認められるとの立場だ。他に手段がない場合に「自衛権の範囲」で許容されると解釈。行使について、防衛省幹部は「相手が武力攻撃に着手した時点で可能」との見解を示す。  ただ、何をもって「着手」と判断するかは、相手の意図やその時点の状況次第となるため、「定義は難しい」(政府高官)のが実情だ。タイミングによっては、国際法違反の「先制攻撃」となる恐れもある。  技術面のハードルも高い。敵基地の場所を特定するには、衛星や偵察機、通信傍受などによる情報収集が不可欠。全てを日本単独で整備するには、膨大な予算が必要となる。政府関係者は「一体いくらかかるか分からない」と指摘した。  このため、石破茂元防衛相は検討チームの初会合後、記者団に「急迫不正の武力攻撃をどう判断するか。他に手段がないことをどう判断するのか」と疑問視。岩屋毅前防衛相も「陸上イージス配備が難しいから敵基地攻撃能力の保有と考えるのは、論理の飛躍がある」と慎重な議論を求めた。  敵基地攻撃能力をめぐっては、「人によって用語の意味が違う」(河野太郎防衛相)との指摘もある。言葉の定義から議論を始めた場合、意見集約に手間取る可能性もある。 

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