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「ギャラリー雲」閉店 羽咋で唯一、使用料無料で20年

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北國新聞社

 羽咋市内で唯一のギャラリーだった「ギャラリー雲」(川原町)が先月31日に閉店した。開店から20年間無料で運営されてきたものの、同じ建物内の食品スーパーの閉店に伴い幕を下ろすことになった。利用者からは、市民の芸術振興を支えてきた拠点の消滅を惜しむ声とともに、新たなギャラリー整備を望む意見が出ている。

 ギャラリー雲は、羽咋神社前で2000年12月14日に開店した食品スーパー「あだちストア御陵前店」の2階でオープンした。スーパーを運営する安達(羽咋市)の安達勇雄会長(71)が「羽咋の芸術発表を盛り上げ、来店者が増えるきっかけになってほしい」と考えて使用料を無料とし、親戚で画家の岩田崇さん(77)に管理を任せた。岩田さんもボランティアで業務を続けてきた。

 多い時は年間50回以上の展覧会や発表会が開かれ、使用日数は年間200日を超えていたという。近年では発表会など年10回以上開かれ、多くの市民に親しまれてきた。

 安達は、ギャラリーが入居する「御陵前店」とは別に、約400メートル離れた場所で「ジョイフル店」を2005年から営業している。市中心部の人口減少などで採算効率化を進めるにあたって、駐車場のない「御陵前店」を閉じることになった。7月の羽咋中美術クラブの展示会が最後となった。

 長年発表会に利用してきた羽咋美術協会の三宅厚史会長は「本当に残念。市民の芸術活動を、無料で支えてくれた場所だった」と惜しんだ。市内の他施設の利用は有料であるため「一般市民の芸術活動が収縮しないか心配」と案じた。

 安達会長は「多くの人に愛される場所だっただけに心が痛む。申し訳ない気持ち」と語った。閉店を聞いた山辺芳宣市長は「羽咋市の芸術や、市民活動の中心だった」として、羽咋駅前の旧商業施設再開発でのギャラリー整備を検討する意向を示した。

北國新聞社