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英国紳士が男らしさをメッタ斬り!グレイソン・ペリー「男は常に女性の遅れをとっている」

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あるときはターナー賞受賞アーティスト。ある時は人気のテレビホスト。またある時はキャサリン妃の大切な友人、そして女装家として幅広く知られている。 フェミニズムやWomen's Studies(女性学)に対する、Men's Studies(男性学)や男性性についての研究は、権力側による反省ではなくバックラッシュ(反発)や自己憐憫を匂わせることが多く、時には男性至上主義として現れることもあるため訝しがられることがほとんど。しかし、大英帝国勲章を叙勲された現代芸術の権威でもあるグレイソン・ペリーは、アートを通じテレビ番組から大学の授業に至るまで、男性側から「Masculinity(男らしさ・男性であること)」を痛烈に批判し再構築するための講義を続けてきた。

『男らしさの終焉』

そして上梓した『男らしさの終焉』は、暴力的な毒父から学んだ“toxic masculinity(毒になる男らしさ)”についてバッサリ斬り捨て、世界的に注目されている。シスジェンダーのヘテロセクシャル男性がなぜ“男らしさ”に疑問を持ち、攻撃し続けてきたのか? 同書の内容を踏まえ、皮肉たっぷりに“男らしさ”のもつ暴力性と愚かしさについて語ったトークをお届けしたい。

「男性はいつも過去にすがりつく」

―――マスキュリニティ(男性性)や男性の繊細さといった幻想に対して、人々が気を遣って褒めてあげるようになってきたと感じませんか? 地球上のあらゆる国のあらゆる地域に、独自のマスキュリニティのバージョンが存在すると思います。共通する特徴も多くあるし、“カルチャーラグ(文化的ズレ)”と私が呼んでいる、様々なレベルに存在する相違点があるのも事実。いつだって男性は(女性と比べ)少しだけ遅れをとっているけど、フェミニズムが女性の解放を前進させているのと比べて、大分遅れをとっている地域もある。女性は未来を見ていますが、男性はいつも過去を見ていますね。『ローデット』という雑誌が流行した90年代にしろ、重工業が栄えた19世紀にしろ、男性は常に過去にすがりついているんですよ。 ―――地域によってマスキュリニティへの認識が違ってくると思いますか? (講義やテレビの収録などで訪れる)場所によっては野次を飛ばされたりすることも想定していますか?   私の本を読んだり、私の番組を見たりする必要が本当にある男性たちが、私の本読んでくれて、私の番組を見てくれるだなんて期待で自分を騙すことは出来ないです。なぜなら彼らはブーイングせずにこういった話をきくような人たちではないから。もしそういうタイプの男性に訴えかけたかったら、サッカー用のシャツかレーシングカーにメッセージでも貼った方が、よっぽど効果があるでしょうね。 (写真)アートワークの前でポーズを取るペリー。偏見や差別を皮肉る作風が非常に英国的。

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