〈危険行為が続出〉「まじカオス」六本木・けやき坂イルミネーションで“映え写真”を求めて車道に飛び出る観光客…警備員の声かけに「ウルサイ」「日本語ワカンナイ」
「柵を越えて車道に出て撮影する人も」
あくまでもイルミネーションを“楽しむ”ことが目的で多くの人がこの地を訪れているようだが、記者が現場で取材を進めていると、確かに危険と思われる行為を目にした。 信号が青に変わった瞬間、大勢の人々が一斉に横断歩道に出て写真撮影を始め、赤に変わると警備員に誘導されて歩道に戻る。そしてそれが何度も繰り返されていたのだ。 横断歩道には警備員が常駐し、「車道に出ないでください!」「信号赤になりました! 歩道にお上がりください!」「危ないですよ!」と拡声器で常に大声で叫んでいた。また、車道へ出て写真撮影している観光客にクラクションを鳴らす車も見られた。 こうした状況に対して、家族連れで訪れたという40代男性からは次のような声が聞かれた。 「家族で食事に来たら、すごいことになっててびっくりだね。正直、歩きづらいし迷惑です。テンションが高い外国人観光客が多いね。世界的に有名な場所だからはしゃぎたくなる気持ちもわかるけど、マナーは守ってほしい。いっそのこと入場料取ればいいのに」(40代男性) 近隣店舗で働くという女性からは、次のような指摘があった。 「一番人通りが多いのは20時から22時くらいです。日本人の方も多く見かけますが、どちらかというと外国人の方のほうが多い印象です。中には、日本語がわからないのか、警備員さんが歩道に戻るよう大声で誘導しているのに、写真を撮るのに必死でまったく動かない人も。また、横断歩道がない場所でも、柵を越えて車道に出て写真撮影している人も多いです」(30代女性)
外国人観光客の目的は「東京タワー」と「SNS」
多くの人が指摘するように、現場には外国人観光客が非常に多い印象を受けた。 アメリカからカップルで来たという男性は「イルミネーションと東京タワーが一緒に撮れる」と話す。 「横断歩道の真ん中は、イルミネーションと東京タワーが一番きれいに撮れるベストポジションだね。でも、警備員がうるさくてびっくりしたよ。彼女とナイスなツーショットが撮れて旅行のいい思い出になった。ここは世界的にすごく有名な場所だから、SNSにこの写真をアップしたらみんな羨ましがると思う」(30代男性・アメリカ) ミャンマーから来た男性は、「SNSやテレビのニュースで見た」と話す。 「SNSでここの写真を投稿している人をよく見かけます。いろんな国の観光客から人気の場所で、ミャンマーでもテレビでニュースになったり、有名なYouTuberが来たりしています」(20代男性・ミャンマー) また、中国から来た女性からも同様に、「SNS」「東京タワー」という言葉が聞かれた。 「SNSにアップする写真を撮りに来ました。ここは中国のSNSでもすごく人気の映えスポット。日本で一番有名なイルミネーションだと思う。東京タワーと一緒に写真を撮ると『東京に来た』というのをみんなにアピールできる」(30代女性・中国) 中には、「横断歩道を行ったり来たり」することが“楽しい”という声も聞かれた。 「みんなで横断歩道を行ったり来たりしてすごく楽しかった! 信号が青の間だけしかシャッターチャンスがないから、綺麗な写真を撮るために何度も往復しました。イルミネーションと東京タワーが一緒に撮れる場所はここだけだから、絶対にいい写真が撮りたかったの」(30代女性・イギリス) 多くの外国人観光客から聞かれたのは、「東京タワーとイルミネーションが一緒に撮れる」「映え写真をSNSに上げることが目的」ということだった。大勢で横断歩道を行き来することを「楽しい」という声があるように、車道に出て写真を撮ることが「危険な行為」だと認識されていないのかもしれない。
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