覇気が感じられないコンテはインテルで戦い続ける「情熱」を失ったのか?
望んで戦っているのではなく仕事だから戦っているような
驚くべき変化だ。常に闘志むき出しで何にでも噛み付いてきたコンテが、覇気のない表情で現実を甘んじて受け入れている。首脳陣との軋轢やCL早期敗退を経て、インテルで戦い続ける「情熱」を失ってしまったのか?(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2021年1月7日発売『ワールドサッカーダイジェスト』の「ザ・ジャーナリスティック イタリア」を転載) ―――◆―――◆――― 「アントニオ・コンテはすっかり変わってしまった」 今、イタリアでは誰もが口を揃えてそう言っている。たしかに、別人のようだ。以前のように、インテル・ミラノの状況が悪いからと怒りを露にしなくなった。内側で燃えていた炎が消えてしまったかのようだ。試合中もじっと黙ってベンチの前に立ち、時折コーチたちと話をするだけで、以前のように選手に向かって叫ぶケースが明らかに減った。現実を変えるために戦うのを諦め、状況を
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