意外に知らない?クルマ社会だが鉄道王国、群馬ご当地鉄道事情 都心直通の高崎線や私鉄路線が充実の路線網
そして、忘れてはいけないのが東武鉄道だ。 ■私鉄も充実の路線網 群馬県は広い。その南東部には、館林や太田といった工業都市がある。東武鉄道は、首都圏からやってきて群馬県内でもこうした諸都市を結んでいる。館林―太田間は伊勢崎線に加えて利根川沿いの大泉町などを経由する小泉線も走り、太田駅では伊勢崎線から桐生線が分かれる。 桐生線は浅草発の特急「りょうもう」が1時間に1本ペース。本線格である伊勢崎線の伊勢崎駅には通勤特急的な位置づけで1日1往復しか走っていないことを思えば、桐生線が事実上の“本線”といっていい。
この東武のネットワークを加えれば、北部の山間をのぞけばほとんどの地域に鉄道が通るという、群馬県。高崎駅を中心とする首都圏・信越連絡と隣県の栃木県との間、すなわち両毛地域を走る路線と、これがうまくかみ合ったネットワークがクルマ社会の道路網と補い合うように形作られている。
鼠入 昌史 :ライター