「私たち女性議員の提言とは真逆のアプローチだ」稲田朋美議員が自民党執行部の“オブザーバー扱い”にコメント
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長の女性蔑視発言をめぐる議論が沸騰する中、自民党の議員連盟「女性議員飛躍の会」のメンバーが15日、党4役や役員会への女性の登用などを求める提言を行った。 【映像】稲田朋美が語る“自民党と男社会“要職に女性登用は?
同会の共同代表を務める稲田朋美衆院議員は「やはり女性の意見が半分に近づくことが、そして多様性が担保されることが日本の社会をよくする」とコメントし、提言を受けた二階幹事長は役員連絡会や総務会などの重要な会合に毎回5人程度の女性議員を出席させる方針を示した。
ところが、「(二階幹事長からは)総務会にも毎回女性の議員さんたちにオブザーバー出席みたいな形で雰囲気を味わって頂け、というご下命もあったので」と佐藤勉総務会長が発言すると、党内などからも「そういうことではない」「カメラに映るだけでいいのか」との批判の声が上がった。
提案や議決の権利を持たない、いわゆる“見学者”としての扱い。17日の『ABEMA Prime』に生出演した稲田氏は「確かに総裁も来られる役員会など重要な会議についてはオブザーバーとして参加するだけでも役に立つとは思うし、幹事長の発言も女性に育ってほしいという善意からのものだろう。しかし単に参加するだけではなく、重要な意思決定をしたり、政策を作ったりする場に女性を入れていただきたいというのが私たちの提言。それとは真逆のアプローチだ」と苦笑する。
自民党所属の国会議員の男女比を見ると、女性は10%程度という状況が続いてきた。こうした状況を打破するため、稲田氏らは立候補者の30%、将来的には35%を女性にすることも求めている。
稲田議員は「“努力しましょう”という法律ができ、そこに魂を入れるため、政府の第5次男女共同参画基本計画では“2025年に35%の候補者にしましょう”ということになった。しかし、こうしたものが政府与党である自民党の方針になったことはない。やはり真剣に取り組まなければいけないと思う。有権者の半分は女性であるにも関わらず、最終的に議員になっているのは10%。この現実を変えるためにも、まずは女性の候補者を増やしていくべきだ」と指摘。