HAC、サーブ初退役3号機が丘珠出発 鹿児島で売却整備、春に離日
北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)が運航するサーブ340B型機のうち、初の退役機となった3号機(登録記号JA03HC)が2月7日、札幌の丘珠空港を出発した。給油のため函館に立ち寄った後、売却整備を行う鹿児島空港へ向かう。日本を離れるのは春ごろになる見通し。 【丘珠空港を出発するHACのサーブ3号機】 3号機は、3機あるHACのサーブの中で最初の退役機で、1999年4月27日に受領。座席数1クラス36席で、最終運航は2020年12月29日の函館発丘珠行きJL2748便だった。当初は年明けすぐの1月7日に丘珠を出発する予定だったが、天候不良が予想されたため1カ月延期となった。7日に鹿児島へ到着後は、同じく日本航空(JAL/JL、9201)のグループ会社でHACがサーブの整備を委託している日本エアコミューター(JAC/JC)が、売却に向けた整備作業を3月まで行う。 7日は本社のある丘珠空港で、大堀哲社長をはじめ客室乗務員や地上係員、整備士ら15人ほどの社員が横断幕を掲げ、21年間飛び続けた3号機を見送った。定刻より1分早い午前9時14分に出発し、同18分に離陸して経由地の函館へ向かった。鹿児島には午後2時30分ごろに到着する見込み。 1998年に就航したHACは、現在機材更新を進めている。2020年4月12日に後継機のATR製ATR42-600型機(1クラス48席)を就航させ、サーブと同数の3機を導入する計画。ATR42の2号機は春ごろ、最後の3号機は秋ごろに丘珠へ到着を予定している。これに合わせ、サーブの初号機(JA01HC)が夏ごろ、2号機(JA02HC)が秋ごろに退役する見通しで、日本の航空会社が運航するサーブはすべて姿を消す。
Tadayuki YOSHIKAWA