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観音下の石文化、マップに 小松の保存会、日本遺産発信

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北國新聞社

 小松市観音下(かながそ)町の住民グループ「観音下石の保存会」は20日までに、地元に残る石切り場や石仏像など観光スポットをまとめた「観音下町巡りマップ」を作った。4千部用意し、町内にある「古民家かなんぼカフェ」や市内公共施設に配置した。大正初期から始まった採石業の歴史を伝え、日本遺産「小松の石文化」を象徴する「観音下石」の魅力を市内外に発信する。

 マップはA4判4ページで、見開き面に観音下町周辺の地図を載せ、石切り場や石仏像33体のほか、古民家かなんぼカフェ、尾小屋鉱山資料館、ポッポ汽車展示館など休憩施設や観光施設を記した。

 観音下石は黄色みを帯びた凝灰岩で、比較的軟らかく加工しやすい。熱に強いことから石蔵や塀、門などに用いられ、高度成長期に全国に流通した。

 保存会によると、観音下町では大正初期に石工による採石業が始まった。昭和30~40年代には20軒以上の石工が町に住み、石切り場が14カ所あった。山から切り出した石材は運搬トロッコと、廃線となった尾小屋鉄道を利用して小松駅に運び出していたという。

 現在でも町内には、直線的に石が切り出され工具の使用跡が残る美しい岸壁がそびえ立つ。町を歩くと、観音下石を使った石蔵や民家が見られ、採石の町として栄えた面影が残る。文化庁は2016年、観音下石を含む小松の石文化を日本遺産に認定した。

 保存会は17年、観音下石の魅力発信を目的に町民有志が立ち上げた。石切り場周辺に生い茂った雑木林の伐採や土砂の撤去、石切り場の景観を見渡せる眺望スポットの整備、案内看板の設置などを行ってきた。

 マップは、町歩きを楽しむ環境が整ったため市と協力して製作した。保存会の辻本嘉明代表(71)は「町外の人に驚いてもらえるような景色だと思う。一度見てもらいたい」と話した。

北國新聞社