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スパイク・リーはなぜ席を立ったのか。アメリカの黒人差別を理解する上で見るべき映画

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BUSINESS INSIDER JAPAN

ジョージ・フロイド氏の殺害から3週間弱が過ぎた。この期間、Black Lives Matter のデモが盛り上がるニューヨークで、さまざまなことを見たり読んだりする中で、ふと「黒人が差別されたり、奴隷として鞭打たれたりする様子を自分が初めて見たのはいつだろう」と考えた。 【全画像をみる】スパイク・リーはなぜ席を立ったのか。アメリカの黒人差別を理解する上で見るべき映画 映画『風と共に去りぬ』を初めて見たのは15~16歳の時。母が「この映画は見たほうがいいから」と夜更かしを許してくれた。テレビの小さい画面で見たのに、そのストーリーと映像は私に強烈な印象を残した。真っ黒い奴隷たちが、白人に家畜のように扱われる様子も含めて。 その時は、なぜ黒い人たちが白い人たちに怒鳴られたり、愚鈍だとバカにされたり、小突き回されなくてはならないのか、その背景にどんな歴史があるのかということまでは理解できていなかった。

『風と共に去りぬ』の配信を停止

そんなことを考えていたら、配信サービスHBOマックスで『風と共に去りぬ』の配信を停止したというニュースが流れた。1939年公開のこの作品が奴隷制度を肯定的に扱い、白人目線で美化しているように見える部分があるという理由からだった。今後、歴史的背景の説明や批判を注記することで、また見られるようにはなるという。偏見に満ちた描写や差別的表現も削除せず残す方針らしい。 古い映画を見ることの1つの意義は、制作時の社会や人々の考え方について学ぶことにある。偏見の記録も貴重だ。 アメリカの人種問題を理解するには、過去400年の歴史を学ぶことだけではなく、今日のアメリカ社会で生活し、さまざまな肌の色の人々と自ら関わることだと思う。 とはいえ、30年近くアメリカで生活している私でさえ、人種問題の底深さがわかってきたのは、アメリカでの生活が10年を超えてからだったと思う。私はニューヨークという多民族が集まる場所で生きているが、これが南部であれば、また全く違う経験になっていたことだろう。 自分が経験していないこと、見たこともないものを想像力だけで理解するのは難しいが、本や映画はその助けにはなる。特に映画から学んだことは多かった。これまで強く心に残っている人種差別をテーマにした映画を挙げてみたら、かなりの数になった。 ここではアメリカ社会における黒人の歴史、そして今起きている議論を理解するために見ておいたら良いと思うものを挙げてみたい。 奴隷制度を理解するために 『それでも夜は明ける』(原題:12 Years a Slave、2013年) 『ハリエット』(原題:Harriet、2019年) ハリウッドの名作(とリメイク) 『アラバマ物語』(原題:To Kill a Mockingbird、1962年) 『招かれざる客』(原題:Guess Who's Coming to Dinner、1967年) 『ゲット・アウト』(原題:Get Out、2017年) 公民権運動時代 『グローリー/明日への行進』(原題:Selma、2014年) 『ミシシッピー・バーニング』(原題:Mississippi Burning、1988年) 『ドリーム』(原題:Hidden Figures、2016年) スパイク・リー 『ドゥ・ザ・ライト・シング』(原題:Do the Right Thing、1989年) 『マルコムX』(原題:Malcolm X、1992年) 2019年アカデミー賞での論争 『グリーンブック』(原題:Green Book、2018年)  『ブラック・クランズマン』(原題:BlacKkKlansman、2018年) 現在公開中の映画 『私はあなたのニグロではない』(原題:I Am Not Your Negro、2016年) 『黒い司法』(原題:Just Mercy 、2019年) 『13th ─憲法修正第13条─』(原題:13TH、2016年) 最後に 『ラビング』(原題:Loving、2016年)

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