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AKB48・濱咲友菜、名作「ぼくらの七日間戦争」で考える“子どもの自由と人権”<インタビュー>

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今から34年前の1986年に発表された宗田理による小説「ぼくらの七日間戦争」。下町の中学校生徒たちが廃工場に立てこもり、教師や大人たちに抵抗した七日間の戦いを痛快に描いたティーンノベルの傑作だ。 【写真を見る】インタビューとともに、濱咲友菜のキュートなショットもお届け! ※「濱」は“眉はま”が正式表記 1988年の映画化では当時14歳の宮沢りえが鮮烈な女優デビューを果たし、大きな話題に。昨年(2019年)には現代版にアレンジされた劇場版アニメ「ぼくらの7日間戦争」も公開されているので、現在の若い世代でも触れたことがある方は多いだろう。 この「ぼくらの七日間戦争」が新たに舞台化され、9月11日(金)より、東京・かめありリリオホールで開幕。宮沢りえが演じたヒロイン・中山ひとみには、AKB48の濱咲友菜が抜擢されている。 時代を超えて語り継がれる名作に濱はどのように挑むのか。稽古初日で気合いを入れる彼女を直撃した。 ※濱咲友菜の「濱」は“眉はま”が正式表記 ■ 「役者を目指したい」。AKB48加入後にできた夢 ――最近の活動では舞台が連続していますね。 濱咲友菜:そうなんですよ。でも、元々今年は演技を学ぶ一年にしようと思っていたんですよね。そんな矢先にこんな有名な作品でのヒロイン役を頂けて、すごくうれしいです。しかも女の子の役は久しぶりだから、なおさらうれしいです。この前の舞台は男の子役で、さらにその前は鈴虫の役だったから(笑)。 ――濱さんはそんなに役者志向でしたっけ? 濱:全然です(笑)。というか、私ってAKB48に入ったあとの夢がなかったんですよね。でも、初めて舞台で演技をしたとき、ものすごく楽しくて、それから将来は役者になりたいって密かに思っていたんです。と言っても、それ以降なかなか演技の仕事がなくて、AKBグループの中での舞台も他のメンバーが選ばれて、私はバラエティーポジションだったんです。 ――AKB48の番組ではドMキャラで人気でしたね。 濱:なってました(笑)。私はなんでもやるスタイルなのでバラエティーも楽しかったですけど、やっぱり演技の仕事がほしいなあって羨ましく見ていた気持ちもあります。舞台、演技がしたいというメンバーは本当にたくさんいて、そのメンバーの分までというと上からになってしまって嫌なんですけど、それも背負ってAKB48として恥ずかしくない姿を見せないとダメだと気合いを入れています。 ■ 子どもの自由とは何か、人権とは何か ――原作は痛快なティーンノベルですが、物語の中では厳しい校則で生徒を抑圧する学校、体罰を超えた理不尽な暴力教師の存在など、当時の教育現場の姿も浮き彫りにされています。濱さんは今年19歳なので、その世代だと作中にあるような経験はしていないですよね? 濱咲友菜:ないですね。原作を読んで、こんな時代が本当にあったんだと驚いたくらいです。時代の流れとは言っても、こんなにも学校教育の場が違うなんて。今が厳しくないというわけではないんですけど、先生と友達感覚で仲のいい生徒もたくさんいて、「ぼくら」の中のお話とは全然違います。だからこそ原作を読むと考えさせられることばかりでした。 ――原作を読んでみて、特にどんなところが印象的でしたか? 濱:「ぼくら」はすごく簡単に言えば“大人への反発”という話で、この中の生徒たちって、人権がないことに怒っているんだなって感じたんです。今の時代はその辺りが冷めているというか、「人権がなくても自由なんだからいいじゃん」という感じですよね。でも、ひとみや英治(菊地英治、本作の主人公)くんたちは、「それはおかしい」と行動を起こすんです。そういう熱い感情って私たちにはなかったなあって。 私はこのお話の芯は“子どもの人権”だと感じていて、人権がない時代に戦った子どもたちと、人権について深く考えずに大人になった子どもたち。今の時代に観るからこそ、「自由とは何か、人権とは何か」を考えさせられることがたくさん詰まっている舞台だと思います。 ■ 中学生のひとみと大人のひとみ、二人の視点で見えるもの ――舞台では原作にはない、大人になった中山ひとみが出てくるそうですが、これはどういうことですか? 濱咲友菜:それこそ子どものときの考えと、成長してからの考えの違いですね。子どものときは真っすぐな気持ちで戦えたことが、大人になると遠回しになったり、踏み出せなくなることってあるじゃないですか。中学生のひとみと大人のひとみ、二人の視点から見えるものは、大人の方ほど響くんじゃないかなって思います。 ――舞台では中山ひとみをどう演じようと考えていますか? 濱:ひとみは同世代の子よりちょっとませていて、精神年齢が高いんですよね。しゃべり方にもそういうところが表れていて、普段私が使わない言葉遣いだったりするのが難しいです。声のトーンも気をつけないと怒ったような口調になってしまうし、今は試行錯誤しながら頑張っています。 ――ちなみに濱さんは学生時代、教師に反発したことは? 濱:全くないです。私は穏やかに、平和に生きてきたし、これからもケンカや反抗はせずに平和に過ごしていきたいです(笑)。 ――最後に、この作品にちなんで濱さんの中学の夏休みの思い出を教えてください。 濱:私は中学生になるのと同時にAKB48に加入して、しかもチーム8(AKB48内での濱の所属チーム)は夏が一番忙しいんですよ。8月8日は“8の日”で毎年コンサートを行って、他にもたくさんのイベントがあって。怒濤(どとう)すぎて、夏休みの思い出はグループの活動の記憶しかないです(笑)。あ、でも8月20日が誕生日なので、メンバーや仕事の関係者さんからお祝いしてもらえたのはうれしかったです。早くそういう日常に戻りたいですね。 ■ でんぱ組.inc・鹿目凛、劇団4ドル50セント・國森桜にも直撃! 本作には、中山ひとみと並ぶヒロインとして堀場久美子、橋口純子が登場し、久美子役で劇団4ドル50セントの國森桜、純子役ででんぱ組.incの鹿目凛が出演する。稽古場では二人にそれぞれの役柄についても聞いた。 國森桜:久美子ちゃんはスケバン? ケンカが好きな女の子で、蹴りが得意です(笑)。ちょっと怖いイメージの子なんですけど、私自身が全く怖くない見た目なので、女の子らしいかわいいところも見せていきたいです。 鹿目凛:私の純子ちゃんはお袋気質と言われていて、サバサバした久美子ちゃんとは反対にふわふわした感じの女の子です。 ――國森さんの“蹴り”みたいな注目シーンはありますか? 鹿目:バッグに付けているぬいぐるみを先生に取られちゃうシーンがあるんですよ。私も、普段シルバニアファミリーのうさぎちゃんを常に持ち歩いているので、そこのシーンは感情移入がすごいですね。これ、注目シーンでいいのかな?(笑) ――中学生の夏休みにはどんな思い出がありますか? 國森:私は何もなくて、ギリギリまで宿題をやらなくて大変だったなというくらいです(苦笑)。 鹿目:私は中学時代が人生で一番、自分の性格が我ながら謎だった時期ですね。朝が苦手で、全然起きられなくて学校に行けてない時期があったんですよ。そんなときにも関わらず、なぜか当時の私は生徒会に立候補したりして(笑)。 國森:え、なんで? 鹿目:アニメであるじゃん、生徒会パターン。それに憧れて、学校行かないくせに立候補したものだから当然落選しました(笑)。あとは誕生日当日だけ一番に登校して、黒板に「凛ちゃん、お誕生日おめでとう!」って書いて、来た人順番にお祝いしてもらったり(笑)。 國森:すごい、よくできるね。 ――当時から変わり者だったんですね。今もそういうことをしているんですか? 鹿目:今は収まっているので大丈夫です(笑)。 舞台「ぼくらの七日間戦争」は2020年9月11日(金)~20日(日)、東京・かめありリリオホールにて上演される。(ザテレビジョン・取材・文:鈴木康道)

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