【特集】中越地震の震源地で全壊 まちで唯一のスーパー 人口減少による経営悪化 それでも"店を守りたい” 旧川口町のスーパー「安田屋」ふるさとに寄り添った20年 ≪新潟≫
震災から20年
ことし10月、旧川口町を走る黄色いトラック……。 旧川口町では、地震のあと全国から届いた支援物資への感謝の思いを形にしようと、黄色いフラッグにメッセージをつづり掲げるようになりました。 中越地震から20年となる10月23日……黄色のフラッグが街中を彩りました。 復興への感謝被災地・能登へのメッセージなど様々な思い……。 追悼式ではキャンドルに明かりが宿され優しい光が被災地を照らしました。
◆震災20年の思いをフラッグに
まち唯一のスーパー「安田屋」でも……。 〈安田屋 山森瑞枝さん〉 「書いているうちにだんだん元気が湧いてくる。『ここまで来たんだ』という20年長かったようだけど、でもあっという間だったような」 震災から20年の思いをフラッグにしたため、店に掲げることにしました。 〈安田屋 山森瑞枝さん〉 「いい!こう読んでくれるよね。いい、いい、いい!短時間にしては上出来だよね」 フラッグに綴ったのは地震からの復興……そして、お客さんへの感謝の思いです。 〈安田屋 山森瑞枝さん〉 「地震が起きたばっかりは一体どうなっちゃうんだろうとすごく不安がいっぱい。お客さんに感謝しながらの20年だった。お客さんからの言葉がなければ頑張ってやってこられなかったし、これからもお客さんに感謝しながら頑張って商いを続けていこうと思います」 〈瑞枝さんの長男・健也さん〉 「今、地震前からずっと川口の方に来ていただいて、愛され続けてきたと思うので、同じようにこれからの世代の人たちが20年先も毎日来てくれるようなお店にしたいです」 地震がなければ……そう考えることもありました。過疎化による経営悪化に悩み続けた20年でした。 でも、あのとき支えあった地域の暮らしを守るため…… まち唯一のスーパーはきょうも店を開きます。