Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

史上初! エリザベス女王の新・肖像画がバーチャル公開 「カップが空」と頭脳明晰さとユーモアを披露

配信

ハーパーズ バザー・オンライン

 エリザベス女王の外交における功績に敬意を表し、女王の新たな肖像画がこのたび誕生した。バーチャルでお披露目が行われ、女王がそのセレモニーにビデオ通話で参加。ロイヤルの肖像画がバーチャルで公開されたのは、これが初めてのこと。  女王は肖像画に描かれたティーカップに中身が入っていないことなどに触れ、94歳という年齢を感じさせない頭脳の明晰さとユーモアを披露した。 【写真】エリザベス女王の曽曽祖母が始めた「英国王室の公式写真」の歴史 外務・英連邦省によって肖像画の制作を依頼されたミリアム・エスコフェットさんは女王に対し、肖像画内のティーカップには、外務・英連邦省の記章が密かに描かれていることを明かしたという。 ミリアムさんは「肖像画をご覧になった女王は、嬉しそうな反応をしていました」とコメント。さらに、「微笑みながら、制作にはどのくらいの時間を費やしたのか、そして今後は何か別のプロジェクトを抱えているのかといった質問をしてくださいました。私が肖像画のティーカップに描いた内容について説明したところ、『中身が入っていませんね』と面白いコメントをいただきました」とその時のエピソードを明かした。 肖像画の制作に7カ月を費やし、ロックダウン中に完成させたというミリアムさん。この間彼女は2度にわたって女王のもとを訪れ、1回目のシッティング(座ってポーズをとること)ではウィンザー城のホワイト・ドローイング・ルームで、女王を30分間写真撮影。そして女王の表情に焦点を当てた2回目のシッティングは、バッキンガム宮殿で行われたという。 ミリアムさんは自身の母親を描いた肖像画で「BPポートレート・アワード」を受賞したのち、ナショナル・ポートレート・ギャラリーの推薦で今回のプロジェクトに抜擢された人物。女王の肖像画制作にあたり、ミリアムさんはラフスケッチを王室に見せはしたが、それ以外は口出しも干渉もされなかったという。

バッキンガム宮殿での2回目のシッティングは、新型コロナウイルスのパンデミック直前の2月に行われたが、ミリアムさんによると、ものすごく貴重な時間はあっという間に過ぎ去ってしまったそう。 「女王は経験豊かな素晴らしいモデルです。私が何を必要としているのかをすぐに把握し、それに応じてくださいました」「女王は非常に存在感があり、目の前の仕事に集中していました。ユーモアのセンスも素晴らしく、それが表に湧き出てくるような感じがします。私が言うのもおこがましいのですが、とても地に足のついた方でしたよ」とミリアムさんは回想する。 「1回目のシッティングで私は、これまでの肖像画での経験や、特に気に入っている肖像画かあるかどうかを尋ねました。私が冗談を言った時も、大変社交的に応じてくださって。(1回目は)ウィンザー城で行ったため飛行機が上空を通り過ぎ、その騒音についてもお話をされていました。2回目は女王の表情をとらえたかったため、いろんなお話を聞かせていただきました」 肖像画の公開には、ミリアムさん本人も立ち会い。ハンス・ホルバインの作品『大使たち』やルネッサンスの画家たちも用いた、アナモフィックなディストーション技法(立体的に飛び出て見えるような技法)にヒントを得て、絵の細部を仕上げていったと説明。彼女はまた、“少しシュルレアリスティックな”要素と、“人々の興味を引きつけるような”適切な要素を持たせたかったとも語った。 女王を描くことの難しさについてミリアムさんは、女王が「おそらく世界で最も有名な人物」であることを認識しながらも、女王の本質をとらえようとした点だと言及。さらに彼女は「私が予想していなかったのは、女王のユーモアです。彼女がジョークを言うというわけではないのですが、私たちにそのユーモアを感じさせてくれるのです。頭脳の明晰さや鋭さ、存在感のある女王の魅力には、誰もが本当に引き込まれてしまう。それは女王の英知からくるものだと思います」とも述べた。 「肖像画では、女王の本質をとらえたいと思っていました。それは、お会いした時にこそ感じうる“魅力”という意味です。女王は実際にお会いすると、とてもパワフルで、小柄ですが、明るい方です。さらに、生きるエネルギーを感じさせてくれます。そうしたお人柄のおかげで、人間味のある女王の肖像画では、彼女の周りに堂々としたオーラを漂わせることができました」

Translation: Masayo Fukaya From Harper’s BAZAAR UK

【関連記事】