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香港からの米企業の撤退、地価の下落…抑圧の代償として「焼かれる」中国経済

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PHPオンライン衆知(Voice)

今年6月末に「香港国家安全維持法」が施行されて以降、中国当局により香港の自由はますます脅かされ、その圧力は日増しに強くなっているという。 ジャーナリストの小川善照氏は自著『香港デモ戦記』で、雨傘運動から昨年の香港デモの参加者たちの生の声を集め、2020年春までの香港デモの様子を伝えた。本稿では「国安法」以降の現地の状況をレポートする。 ※本稿は月刊誌『Voice』10月号に掲載されたものを一部抜粋・編集したものです。

自由な香港の変貌ぶり

「現在、公共の場で、3人以上で集まることは、違法行為で禁固刑となります。政府批判の言葉は『国家分裂』を想起させ、これも違法行為となるため、白紙のボードを掲げていたんですが、それも逮捕の対象とされました。 コロナ対策のために着用義務化されたマスクを民主派のカラーである黄色いものにしたんです。しかし、このマスクすら当局は禁止と言い出したんです」 この言葉は、かつて取材した香港市民にリモート取材するなかで聞いた。 香港の政治的な自由さを知っている人ならば、その変貌ぶりには驚かされることだろう。現在の香港は「政府に反抗的なことを考えただけでも逮捕されかねない」恐怖政治が行なわれている。 こうした状況は「香港国家安全維持法」(国安法)が生み出した。国家分裂罪、国家政権転覆罪、テロ活動罪、外国勢力との結託の罪の4種類の国家の安全を脅かす犯罪行為を取り締まる法令として、もともと北京政府から早期の導入を促されていたものだ。 拙著『香港デモ戦記』(集英社新書)では、雨傘運動から昨年の香港デモの参加者たちの生の声を集めて、2020年春までの香港デモの様子を描いた。 その発売後、6月30日に全国人民代表大会(全人代)で国安法が採決されたことが報道され、同日夜に施行された。これにより新たな状況となったため、本稿では拙著で描かれなかった、その後の香港の人たちの姿を描きたい。

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