晩秋の十和田 歩いて満喫
八戸駅から十和田湖まで全長約120キロのロングトレイル(長距離自然歩道)「八戸十和田トレイル(仮称)」設定に取り組んでいる環境省は23日、予定路線のうち青森県十和田市内の約15キロでウオークイベントを開催した。予定路線を一般の参加者が歩くのは初めて。 県内外から約60人が参加し、奥入瀬渓流温泉スキー場前駐車場をスタート。旧笠石家住宅や浄圓寺などを巡り、田園風景や晩秋の山々の眺めなどを満喫しながら、5時間半ほどかけて道の駅奥入瀬に到着した。 八戸市から参加した高橋晃さん(70)は「(同市-福島県相馬市の太平洋沿岸をつなぐ)みちのく潮風トレイルに何度も参加しているが、里山や田園風景の中を歩くのは違った良さがある。地元の人と触れあって春菊をもらったのもうれしかった」。ゲストハイカーとして招かれたプロアドベンチャーレーサーで日本ロングトレイル協会アドバイザーの田中陽希さん(41)は「土地の営みや地元の人の生活を感じることができた」と語った。 24日には八戸市の八戸総合卸センターコネクトで午後2時から、同トレイルに関するシンポジウムが行われ、田中さんが講演する。 同トレイルは八戸駅から櫛引八幡宮(八戸市)、史跡聖寿寺館跡(南部町)などを経て奥州街道(南部町、五戸町)を伝い、十和田市の奥入瀬渓流、十和田神社(十和田湖畔休屋)に至る。同省は2025年の試験開通を目指して整備を進めている。