脂乗り上々、久々に基準クリア! 「八戸前沖さば」3年ぶりにブランド認定 青森・八戸市の協議会
サバのまち八戸協議会(野田一夫会長)は28日、脂の乗った「八戸前沖さば」の今季ブランド認定を、今月21日に八戸港に水揚げした分から始めたと発表した。対象は巻き網漁と定置網漁で漁獲されたマサバで、認定は3年ぶり。野田会長は「久しぶりの認定。加工品や鮮魚、飲食店などさまざまな形で、八戸前沖さばのおいしさを味わっていただければ」とPRした。 八戸前沖さばは「宮城県の三陸沖以北で漁獲され八戸港に水揚げされた」「粗脂肪率15%以上」などの条件をクリアしたサバ。1匹550グラム以上の大型はプレミアムブランド「銀鯖(ぎんさば)」とされる。 脂質計測の委託先である青森産技センター食品総合研究所(八戸市)のデータを基に、同協議会が認定開始時期を決めている。2022年からは魚体を傷つけずに瞬時に計測できる装置を導入している。 今季の大中型巻き網船によるサバ漁は7月23日にスタート。10月までは脂乗りがいまひとつだったが、11月に入り21、22、26日と脂肪分が高い状態が続いたため、認定が決まった。認定されたサバは28日現在、巻き網と定置網の分を合わせて計1765トン。 サバのまち八戸協議会副会長を務める、日本料理店「割烹(かっぽう) 金剛」(八戸市)の大久保圭一郎代表取締役は「八戸前沖さばはもはや観光資源。棒ずしやしゃぶしゃぶ、締めさばなどバリエーションも豊富で、サバを楽しみに八戸を訪れる人も増えている。経済効果にも期待したい」と喜んだ。 制度が始まった07年度以降、当初は9月ごろに巻き網で漁獲されたサバが認定されてきたが、近年は時期が遅くなり、21年度は定置網のサバで初認定。 22、23年度は不漁の影響で、脂の乗ったサバが水揚げされず認定を見送っていた。