<私の恩人>森脇健児、芸能界のどん底へ…再浮上のきっかけはタモリ
やっと、タモリさんがおっしゃっていたことが“筋肉”としてついてきたのかなと。「広く、浅く」という言葉は、そういう意味でもあったのかなと感じつつあります。 僕、東京に住んでたのが7年。「いいとも!」が5年。「いいとも!」が終わって仕事がなくなっていって、京都に戻ったんです。だから、僕の東京はイコール「いいとも!」なんです。そこを作ってもらってるのに、そのまま消えたんではタモリさんに申し訳ない。「森脇、頑張ってるよな」と思ってもらいたい。その思いで、やってきたというのはあります。 30年やってきて、今一番楽しいです。やってきたことは間違いやなかったと。後輩たちに「芸人はあきらめたらアカン」と言いたい。つらいことも全部分かったうえで、あえて、それを言いたいです。 17歳の時、夢を抱いてこの世界に入った自分がタイムスリップして現代に来たとして「俺の30年後って、こんなに面白いんや」と思ってくれる。40年経っても、50年経ってもそう思わせられる。そうやって暮らせていたら、エエなぁと思いますね。 (聞き手・文/中西正男/株式会社KOZOクリエイターズ) ■森脇健児(もりわき・けんじ) 1967年2月5日生まれ。大阪府枚方市出身。84年、京都・洛南高校3年の時に「第1回松竹芸能タレントオーディション」に合格。その後、お笑い芸人・若井はやとに弟子入り。読売テレビ「ざまぁKANKAN!」などで関西で絶大な人気を誇り、東京に進出。フジテレビ「笑っていいとも!」「夢がMORIMORI」などに出演しブレイクするが、レギュラー番組の減少により99年から関西に拠点を戻す。健脚を活かした番組「走る男」などで実績を築き、昨秋から再び東京での仕事が増加。現在、KBS京都・サンテレビ「森脇伝説」、ABCラジオ「よなよな…」などに出演中。 ■中西正男(なかにし・まさお) 1974年、大阪府生まれ。大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。大阪報道部で芸能担当記者となり、演芸、宝塚歌劇団などを取材。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、芸能ジャーナリストに転身。現在、関西の人気番組「おはよう朝日です」に出演中。