沖縄の離島で働きませんか 8町村共同で職員採用試験「ぜひ応募を」 同時に3自治体志望が可能 8月14日まで募集
【那覇】優秀な人材を集めようと、伊平屋村、渡嘉敷村、与那国町など県内離島8町村は9月17日、那覇市旭町の県市町村自治会館で共同採用試験(1次試験)を実施する。人材難に苦しむ離島自治体が協力して2021年から始めている取り組みで、8月14日まで募集する。採用担当者は「豊かな自然と文化の中で生活できる。役場もサポートするので、離島で仕事したい人はぜひ応募してほしい」と呼びかけている。 この他、共同試験を実施するのは伊是名村、渡名喜村、座間味村、南大東村、北大東村。1次試験では、受験する町村を三つまで選べるメリットがある。行政職、保育職、海事職などを募集しており、1次の合格者は、各市町村ごとに行われる2次試験に進む。 県内には13の離島町村があるが、ほとんどの地域で人口減少や定住促進が課題となっている。伊平屋村総務課の東江輝明課長は「定員割れしている部署もあり、行政サービスが低下しないか悩んでいる」と打ち明ける。 8町村では総務、財政、福祉事務などを担う行政職に加え、保育士や認定こども園で働く保育教諭職が不足している。与那国町では同教諭の不足で、町内3幼稚園のうち1園の休園が続く。 同町教育委員会の稲蔵杉作総務課長は「移住者でも働きやすい環境をつくりたい。住居の紹介や地域住民との橋渡しを全力で行う。興味があれば気軽に問い合わせてほしい」と語る。 伊是名村総務課の諸見直也課長は「都会では薄くなりつつあるユイマールの精神や、地域の行事が離島にはある。豊かな経験や人間関係が築ける」と語り、応募を呼びかけた。 各市町村の募集職種や待遇などは、県町村会のホームページ上にある募集要領で確認できる。1次試験の問い合わせは伊平屋村総務課、電話0980(46)2001。 島での生活や2次試験の概要については、各市町村の総務課で受け付ける。(南部報道部・国吉聡志)