日銀・黒田総裁会見3月18日(全文3完)円安が全て経済にマイナスになるというのは間違い
大規模緩和を一貫して続けたのは良かったのか
朝日新聞:朝日新聞の原です。2つ質問させていただきます。この9年間、世界経済と日本経済はいいときも悪いときもあったわけですけれども、その間、日銀はこの尋常ではないレベルの大規模緩和を一貫して続けて、一度も正常化をさせようということを、方針を示したことはありませんけれども、今、振り返って、それで良かったのかどうかということを1点お伺いしたいと思います。 もう1点は、日銀は今も量的緩和ということを一応、掲げているわけですけれども、実際にはこの1年間で国債、日銀の保有国債残高は10兆円ほど減っております。これはマーケットとかではステルステーパリングといわれているわけですけれども、先週から今週にかけて欧米の中央銀行がいろいろ金融政策の変更を発表しているわけですが、量的引き締めということで、事前に、計画的に保有資産を減らすようなことを非常に透明性を持って発表しているわけです。日銀のこのステルステーパリングのような運用っていうのは国民に対しても、あるいは国会や政府に対しても説明責任という点で問題がないんでしょうか。 黒田:まったくありません。おっしゃっていることは、イールドカーブ・コントロールの意味をまったく理解しておられないわけでして、そういう議論はまったく無意味だと思います。それから、これまで緩和を続けてきたこと自体は適切であり、必要だったというふうに思っております。 NHK:ありがとうございました。以上で記者会見終了したいと思います。ありがとうございます。 (完)【書き起こし】日銀・黒田総裁会見3月18日