サントリー指揮官「シリフカ、高橋藍、アラインの3人が非常に良い状態」名古屋にフルセット逆転勝ち 次は天皇杯…大同生命SVリーグ
◆バレーボール ▽大同生命SVリーグ 第9節第2日 名古屋 2(25―19、16―25、27―25、20―25、12―15)3 サントリー(8日、愛知・豊田合成記念体育館) 前日はホームの名古屋が3―1で勝って迎えた一戦。昨季Vリーグ覇者で、今季リーグ4位のサントリーが、敵地で同3位の名古屋をフルセットの激闘の末に破り、今季11勝目(5敗)を挙げた。名古屋は連勝が11で止まり、5敗目(13勝)を喫した。サントリーはムセルスキーがチーム最多36得点、シリフカが14得点、高橋藍が12得点で逆転勝ちにつなげた。 この日先発し、チーム2位の14得点を挙げたシリフカは「昨日の試合のビデオを見て、準備を進めてきた。(名古屋の)ニミル選手のような強力なサーブに対して守るには、パスを上げるよりはディグ(スパイクをレシーブする)のつもりで上げることが、解決策になると思って臨んでいたのがうまくできた。そういったところで(球が)上がることで攻撃の選択肢が増やすことができて、今日の勝ちにつながった」と充実の汗をぬぐった。オリビエ・キャット監督は勝利の瞬間、高橋藍と胸をぶつけ合って喜んだ。「昨日のフラストレーション、悔しさがあった。今日勝つことができて良かった」と笑顔を見せた。 デアルマス・アラインに代わり、先発出場したシリフカが攻守で安定感を誇った。第1セット(S)、レフトから初得点を挙げると、サーブレシーブもきっちり上げ、セットカウント1―2の第4Sでは大きな声でチームを鼓舞。守備からリズムをつくり、攻撃でも尻上がりに勢いを加速させて攻守の軸となった。「(攻撃では)多くの場面で相手セッターの深津(英臣)選手と対面していたので、ブロックが低いところから攻められる。セッターの大宅(真樹)選手からいいトスが上がっていたので、しっかり打っていくことを心がけていた」とうなずいた。 ライバルとの接戦を制した上、チームの主軸の頼もしさも増している。膝の負傷で開幕は出遅れたシリフカ、左足首違和感から復帰した高橋藍の状態を上げてきているが、指揮官は「アウトサイドヒッターはシリフカ、藍、アラインの3人が非常に良い状態になっていると言える。シリフカと高橋藍は、けがなどで調子を上げるのに時間がかかったが、ここ最近は3人ともに調子が上がってきている。セッターの大宅も良くなっているので、この調子でいくと、チームがどう良くなっていくのか、私自身も楽しみ」と手応えを口にした。 次戦はリーグが一時中断し、全日本選手権(天皇杯、12日~22日、大阪・Asueアリーナ大阪)に臨む。指揮官は「リーグ戦は44試合あるので、天皇杯も準備において難しさはある。新しい選手も使いながら(日本一に)挑戦したい」と闘志。激闘を勝ちきった手応えを胸に、タイトル奪取に挑む。
報知新聞社