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「釜石ラグビー応援団」結成 小さな町の大きな挑戦「世界中、日本中のチームに釜石に来てほしい」

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中日スポーツ

 2019年ラグビーW杯日本大会の会場のひとつ、釜石鵜住居復興スタジアムがある岩手県釜石市で、このほど「釜石ラグビー応援団」が結成され、7月29日に結団式が開催された。11年の東日本大震災の被災地から世界へとメッセージを発信したW杯のレガシー(遺産)は、未来に、次世代に引き継がれる。(大友信彦)

「泥かきボランティア」世界的な話題に

「日本中の人、世界中の人が『釜石は良かったね』と言ってくれた。この機会に『ラグビーのまち釜石』に、一人でも多くの人に来てもらえるようにしていきたい」  釜石ラグビー応援団の中田義仁団長は言った。応援団は釜石市が官民一体で立ち上げ、W杯のボランティアや地元の若者も加わり結成された。釜石鵜住居復興スタジアムは、日本大会の全12会場で唯一の新設&最小のスタジアムでW杯用の収容人員は1万6000人。予定された2試合のうち1試合は台風で中止となったが、話題性は抜群だった。  震災被災地に作られた物語性に加え、台風の際には、試合予定だったカナダの選手が自主的に泥かきのボランティア。このエピソードはW杯の印象的な出来事のアンケートで4位に入り、W杯後には英国メディアが選ぶ「世界のスタジアムトップ20」に日本から唯一選ばれた。W杯組織委員会の嶋津事務総長は「カナダ代表のボランティア活動は被災地のみならず、日本全国、世界中の皆さんに元気と勇気を与えました」と振り返った。  釜石市と岩手県は、台風で中止になったナミビア―カナダをW杯1周年記念試合として招致する準備を進めていたが、今秋はコロナ禍により断念。それでも釜石市の野田武則市長は来年の実現を目指すと明言した。震災から復興した釜石の人たちは、どんな逆境にあっても諦めない。  そして夢は広がる。  「カナダとナミビアだけでなく、世界中、日本中のチームに釜石に来てほしいと思っているんです」と中田さんは言う。

地元高校生「もっと英語を勉強する」

 応援団の結団式では、地元の高校生が「もっと英語を勉強して世界のチームを迎えたい」などの抱負を発表した。W杯を未来の人づくり、地域づくり、地域間交流につなげようという意識は世代を超えて根付いている。  W杯1周年記念試合は10月10日、釜石シーウェイブスとトップリーグのクボタの試合になった。前日には「ラグビーのまち釜石」の未来を語るフォーラムも計画されている。  「若い世代の声を聞きたいと思っています」と中田さん。人口は3万人台、被災地の小さな町の挑戦は、これからが本番だ。

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