新型コロナワクチン4回目開始 茨城県内、7月にもピーク
新型コロナウイルスワクチンの4回目接種が25日、全国で始まった。今回は重症化防止が主な目的で、60歳以上と、18歳以上の基礎疾患を持つ人などが対象。茨城県内では同日、水戸市と坂東市で、3回目接種から5カ月が経過した対象の医療従事者に接種した。高齢者への接種は6月に本格化、7月から8月にかけてピークを迎える見通し。 水戸市酒門町の丹野病院では、対象となった丹野大理事長(62)と丹野英院長(58)が接種を受けた。2人は問診で、体調やこれまでの接種で異常がないことなどを確認、それぞれファイザー製のワクチンを接種した。丹野理事長は「接種はこれまでと変わらなかった」と感想。丹野院長は「医療機関が逼迫(ひっぱく)しないよう、重症化リスクが高い高齢者には積極的に打ってほしい」と話した。 市新型コロナワクチン事業室の鈴木佐和子さんは「ワクチンの効果はずっと続くものでない。必要な人に必要なタイミングで接種してほしい」と呼びかけた。 坂東市では、市内の木根淵外科胃腸科病院とホスピタル坂東で、医療従事者や元医療従事者の計13人が接種した。 4回目の接種は、新型コロナに感染した場合の重症化予防が主な目的。対象は60歳以上に加え、18~59歳で基礎疾患があるか重症化リスクが高いと医師が判断した人で、いずれも3回目接種から5カ月以上の間隔を空けて接種する。 県内の3回目接種は、昨年12月から医療従事者、今年1月から高齢者向けに順次拡大した。このため、今月に接種時期を迎えるのは60歳以上や基礎疾患を抱える医療従事者らに限られ、一般の高齢者などへの接種は6月以降に本格化する。接種は市町村による個別、集団接種を中心に行われ、県の大規模接種会場での実施も調整している。 県新型コロナウイルスワクチン接種チームによると、4月末時点で3回目接種を終えた高齢者は約90万人。基礎疾患を持つ人も含めると、県内での4回目接種の対象者は約100万人に上る見通しという。 25日現在、県内で3回目接種を終えた人は178万6155人で、人口に占める割合は、全国平均を3.6ポイント上回る61.4%。このうち、60~100歳代の接種率は80~90%台に上る。
茨城新聞社