何でも食べ、都会にも進出してきた動物、コヨーテとは:ナショジオ動物図鑑
コヨーテはアメリカ先住民の間に伝承される物語などに、賢明で頭の良い動物として登場するイヌ科動物。かつて広大な草原や砂漠にも暮らしていたが、現在は北米全域の主に森林や山間部に生息している。近年はロサンゼルスのような都市部にもすみついており、その高い適応力のためか、コヨーテの個体数は高い水準を保っているようだ。 【レア動画】まるで童話、アナグマとコヨーテの友情
食べ物
ほぼ何でも食べる。 ウサギや齧歯(げっし)類、魚、カエル、シカなどを捕食する。さらには昆虫やヘビ、果物、草、腐肉さえ食べる。ヒツジや子ウシ、そのほかの家畜に加えてペットも捕殺するので、多くの牧場主や農民がコヨーテを害獣と見なしている。
行動
鋭い視覚や強力な嗅覚という点でもコヨーテは突出している。時速65キロまで急激に加速して走ることができる。 秋から冬には、より効果的に狩りを行うために群れを作る。家族の絆は強い。メスは春に巣穴にこもり、2~3匹の子どもを産む。 両親で子どもにエサを与え、縄張りを守りながら子育てをするが、 1年後の秋までには、子どもは自力でエサを捕ることができるようになる。 コヨーテはオオカミより小さく、ソウゲンオオカミと呼ばれることもある。独特の方法で情報を伝達し、これが夜中の大合唱へと発展するのである。
ナショナル ジオグラフィック 日本版編集部