危なくなった「北京冬季オリンピックの開催」~米が中国のウイグル政策をジェノサイド認定
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月16日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。中国のウイグル政策がアメリカにジェノサイド認定されたことによる北京五輪への影響について解説した。
中国のウイグル弾圧を米がジェノサイド認定
米のポンペオ氏によってジェノサイド認定された中国のウイグル政策だが、バイデン政権もこれに同意しており、2022年の北京冬季オリンピックに欧米各国がボイコットする可能性が出ている。 高橋)日本は森さんの話で大騒ぎしているけれど、世界の方は全然違う動きになっていて、中国はいま厳しい立場なのです。「中国のウイグル政策がジェノサイドだ」とアメリカのポンペオさんが認定しました。バイデン政権がそれを引き継ぐということです。 飯田)そうですね。次期国務長官のブリンケンさんもね。 高橋)ジェノサイドということになれば、平和の祭典の北京オリンピックと真逆になりますので、北京オリンピックはボイコットということになります。 飯田)2022年の北京冬季オリンピック。 高橋)あと1年です。いまヨーロッパなどでもウイグルの話は話題になっていて、ジェノサイド認定だということで、「ボイコットすべき」という意見が多いのです。イギリスでは、それをBBCでずっとやっているから、中国では放送禁止になってしまったでしょう。 飯田)BBCは今年(2021年)、強制収容所で性的暴行が行われているのではないかということを報道しました。 高橋)イギリスの外相もボイコットはありうるという表現もしています。ヨーロッパからすると1936年のベルリン五輪のトラウマがあるのです。あのときにジェノサイドを隠してオリンピックをやって、終わったあとにドイツはホロコーストをしてしまったでしょう。そういうことがあって、ヨーロッパではこのことに関心があるのです。冬季オリンピックは極端に言うと、ヨーロッパと北アメリカからしか出ないのです。雪がないところは出られないから。基本的に北欧諸国が中心なのです。そこは人権にすごく厳しいです。これは北京オリンピックをやるにあたって、中国のアキレス腱になると思います。東京オリンピックで話題になっていることとは違う次元の話です。ジェノサイドと言われたら平和の祭典は絶対に無理なのです。