初めてのお灸体験へ。「なんとなくの不調」から解放されたい | ゆるめる23時
一日はあっという間に過ぎていく。起きて、仕事して、合間にごはんを食べて、息をつく間もなく眠りについて。気づいたらカレンダーがどんどん次の日にめくれていく。やるべきことをこなしたり、やりたいことに夢中になったりする時間も大切だけれど、ふと一息、ぴんとはりつめた自分をゆるめる時間をどこかに取り入れられたら。たとえば、眠る前の23時だけでもそんな時間がつくれるように、日々のなかで取り入れられる「ゆるめる」方法をme and youの竹中万季さんが探しにいく体験型のコラム連載です。今回は、初めてのお灸にチャレンジしました。
梅雨の時期は本当に苦手だ。前世、湿気に極めて弱い生物だったんじゃないかなと思う。なんとなく不調な日、みんなどうやって過ごしているんだろう。体調が悪いというほどではなく、なんとなくパッとしない感じのとき。気圧のせいなのか、湿気のせいなのか、生理のせいなのか、はたまた悩みごとのせいなのかとあれこれ考えつつも、わたしは結局そのまま放っておいてしまうこともある。でも、放っておくと身体も心もどんどん落ちていくことも知っているから、どうにかするための手段はなるべくたくさん知っておきたい。 お灸に関心があるというHanako編集部のKさんと話して、今回は銀座にある「せんねん灸お灸ルーム」の「お灸教室」に行ってみることにした。お灸といえば、まさになんだかよくわからない不調に効くイメージ。けれど、熱いものが苦手で、不注意のかたまりのようなわたしには不向きなのでは? と思い、これまで手を出していなかった。
事前にせんねん灸のWebサイトの「はじめての方へ」というコーナーを覗いてみたら、「お灸は古い!」「お灸はアツイ!」「お灸はコワイ!」「お灸ってメンドウ!」という、まさにわたしが抱いていた疑問に対し、しっかりと答えが書かれていた。お灸=熱い・やけどするというのは昔の話で、せんねん灸で販売されているお灸は紙パルプの台座によって肌に火が触れないので安心だそう。 さらに、お灸にはなんと2000年をこえる歴史があるらしい。レントゲンもMRIもなかった時代に、身体の中で起こる症状がやわらぐポイント「ツボ」が試行錯誤のなかで中国で発見され、それが奈良時代に日本に伝わり、漢方と共に長く日本の医療を支えてきたそうだ。