角居師56歳 勇退の日にシーザリオ急死「久々にこたえましたね…」 今後は実家継ぎながら引退馬サポート
やり尽くしたという充実感がみなぎっていた。最後のレースとなった28日の阪神9Rのワイドソロモンは7着。角居勝彦調教師(56)=栗東=は、別れを惜しむ弟子の吉岡師、ともに数々の栄冠をつかんだ武豊、福永の両騎手から花束を受け取ってこれ以上ない穏やかな表情を浮かべた。 【写真】米オークス制したシーザリオと福永 「一緒に競馬サークルで頑張った仲間が(勇退を)惜しんでくれたのはうれしかったです。悔いはないです」と誇らしげだ。 そんな晴れがましい日に表情を曇らせる知らせが届いた。厩舎の象徴でもあったシーザリオの急死。「えっ? という感じでした。心配な話は聞いてなかったので。ボクの引退に合わせるように死んで…。久々にこたえましたね」 今後は故郷の石川県で家業の天理教を引き継ぎ、引退馬のサポートも続ける。「ローカル(地方)で馬の面倒を見ながら仕事ができる。そんな手本みたいな形になれば」。何といってもまだ56歳だ。新たな場所で人と馬を支えながら一層、活躍していくことだろう。
中日スポーツ