「結果だけ見て…悔しいです」日本人対決でなぜ“明暗”が分かれた? 伊藤美誠の涙に思い出す、“黄金世代”と対峙した福原愛・石川佳純の必死さ
“黄金世代”と対峙した福原愛、石川佳純の姿
思えば、伊藤が台頭してきた頃、その突き上げを受けつつ、福原愛や石川佳純は懸命に日本代表であろうとし、世界で勝てるよう努力してきた。伊藤もまた、同じ立ち位置にいる。しかも伊藤が頭角を現した頃よりも、日本の卓球はレベルが高くなり、層も厚い。日本勢の中での競争はよりハードになっている。 WTTファイナルズののち、世界ランキングが更新された。中国の選手5名が上位を占め、早田ひなが日本選手では最上位となる6位にいる。続いて7位に張本美和、8位に大藤、そして伊藤は10位と日本勢で4番手。以前よりも多くの日本選手が上位につけていること、そして張本、大藤と伊藤より若い選手が上にいる。 それでも伊藤の気力に衰えはない。パリ五輪の代表に選ばれなかったあと、世界ランキングで1位になることを新たな目標として掲げ、海外を転戦してきた。世界の上位で今も戦い続け、長年、第一線に立ち続けている。 「結果で挽回したいです。(試合を)見ていない方にも、『挽回したな』『動けるようになってきたな』と思ってもらえる選手になっていきたいです」 と巻き返しを期す。
「日本人対決で勝つことで自信にもなる」
来年5月にはドーハで世界選手権が行われるが、伊藤はその代表にも内定している。 「私は世界選手権のシングルスでメダルを獲ったことがないので、メダルを獲りたいというのが、今のいちばんの目標です」 さらにこう語っている。 「もちろん、海外の選手に勝つことも大事ですけど、(日本選手との)同士打ちも大事です。日本人対決で勝つことで自信にもなるので、もっと上に行けるよう、頑張っていきたいです」 自身の可能性を信じて、伊藤美誠は戦い続ける。
(「オリンピックへの道」松原孝臣 = 文)
【関連記事】
- 【写真】「な、なつかしい…!」初々しいみまちゃんが、“お姉さん組”福原愛&石川佳純とニッコリ自撮り!→成長した伊藤美誠が張本美和(16歳)をねぎらうシーンも泣ける…。この記事の写真を見る。
- 【あわせて読みたい】「ミワはスタミナがあり、きつかった」張本美和の敗戦前、中国選手たちが行った“対策会議”…日本の16歳はなぜ“中国最大のライバル”になったか?
- 【もっと読む】号泣の張本美和16歳に“8つ上のお姉さん”早田ひなが近づいて…女子卓球“まるで3姉妹”どんな関係? 元代表監督が語る「メダル確定」現地ウラ側
- 【中国メディアの予言】「ハリモトと力比べをすることになる」中国メディアの予言…張本智和がまたしても“中国勢から2勝”の凄み 「いい1年ではなかった」発言に続いた一言
- 【名作】平野美宇の妹・亜子(17歳)が歩む文武両道…見守る母が発達障害を「隠すことではない」と公にする理由《張本智和の妹と対戦》