【ラグビー】早大6年ぶりV王手「いい成果」伝統の早慶戦で圧倒 開幕6連勝で12・1早明戦
<関東大学ラグビー対抗戦:早稲田大57-3慶応大>◇23日◇東京・秩父宮ラグビー場◇観衆1万4677人 早大が唯一の開幕6連勝を飾り、対抗戦6年ぶりの優勝へ王手をかけた。 101回目を迎えた伝統の「早慶戦」で圧倒し、通算74勝20敗7分け。次戦は定期戦100回目を迎える明治大との「早明戦」で、12月1日に東京・国立競技場で対戦する。 大田尾竜彦監督(42)は「23人で戦う時に後ろ(途中)から入ってくるメンバーのレベルアップを、もう少ししないといけない」と評しつつ「選手たちが自分たちのディフェンスに対して、非常にプライドを持っている。今日もノートライで、いい成果として、試合を安定的に運べる一番大きなポイントになっています」と手応えをにじませた。 FW、BK一体となった攻撃で、ライバルを退けた。前半12分、フッカー佐藤健次主将(4年=桐蔭学園)が防御ラインを突破し、サポートしたNO8鈴木風詩(4年=国学院栃木)が先制トライ。17-3の同27分にはブレーク中の1年生SO服部亮太(佐賀工)がロングキックで自陣から味方を押し上げ、FWがラインアウトからのモールを約15メートル押し込んだトライで主導権を握った。同33分には日本代表FB矢崎由高(2年=桐蔭学園)が左、右へのステップで防御をすり抜けてトライするなど、前半で38-3とリードした。 後半に入っても12分にSO服部のパスを右大外で受けたWTB田中健想(1年=桐蔭学園)がトライ。同24分には左サイドのスペースへ服部がキックパスを送り、WTB池本晴人(2年=早稲田実)がトライを挙げた。 今季全6試合で40得点以上を挙げ、この日も防御面で0トライに抑えるなど安定した試合運びが光る。計8トライの勝利で勝ち点5をつかんだ上に、3トライ差以上の勝ちによるボーナス点も獲得し、勝ち点は36。同31で追う帝京大、明大に対し、優位な立場で最終戦へ向かう。大田尾監督は「100回目、全勝で迎える早明戦で気持ちも非常に入る試合になる。自分たちが今年やってきたことを、どれだけポテンシャルが高い相手に出せるかがポイント。去年と変わった姿はスクラムのセットプレーとディフェンス。あとは粘り。全てのプレーに粘り強く、チームワークできるか。そこが見られたら、すごくいい試合になると思います」と言い切った。伝統の一戦で真価を示す。【松本航】