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不安の淵から抜け出すための、ストレス対処術。

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VOGUE JAPAN

先の見えない状況の中で、膨れ上がる不安に絡め取られそうになったとき、どうすればいいだろう? 最新の研究にもとづく自分のメンタルヘルスを守るために必要な心得を、ケンブリッジ大学公衆衛生学研究所のオリビア・レメス博士が教えてくれた。

窮地に立たされた時、どう動くか。

先の見えない日々への不安によって、胃が脈打つような感覚に襲われたり、ビクビクして落ち着かなかったり、コントロールできないネガティブな思考にとらわれたり、夜は寝つきが悪くなったり、あるいは家の中で聞こえる足音やちょっとした物音にすぐ驚いたり……と、これまで感じたことのないような症状に悩まされている人もいるかもしれない。そんな時こそ、こうした症状を自覚してメンタルヘルスを管理し、ウェルビーイングな状態に回復させることが重要だ。 ストレスの多い状況下でも、不安を和らげ、気持ちをコントロールする方法を、世界各国のトップレベルの大学が提示している。ケンブリッジ大学の研究で証明されたのは、劣悪な環境下で困難な状況に直面した人々の一部は、負のスパイラルにはまって強いレベルの不安を感じていたということ。一方で、同一の条件下でも精神的に安定していた人々もいることがわかった。 危機的状況や世界的な大災害に直面したとき、人は対処しきれずに落ち込んでしまうことがある。一方で、落ち着いた揺るぎのない心理状態で過酷な現実に向き合える人もいる。この2組は、何が違うのだろうか? その違いは、ストレスへの対処法、つまり「窮地に立たされた時、どう動くか」にある。

人生のコントロールを取り戻そう。

科学的根拠に基づいたメンタルヘルス対処法で、まずやるべきなのは、コントロールできないことは諦めてコントロールできることに集中することだ。私たちは、自分の感情をコントロールできなくなると、つい焦ってしまう。例えば、希望する仕事が手に入らないとか、連絡を心待ちにしている人からメールがこないなど。こうした自分ではどうすることもできないことに対する不安が、心の病へと私たちを追いやってしまうのだ。 不安に駆られ始めると、水を飲む時は必ず10口ずつ飲むとか、寝室のドアを何度も開け閉めするといったような「儀式」を始める人は多い。それをしないと願いが叶わなくなると思い込んでしまうのだ。この反応は、強い不安に駆られた心が、不確実な状況に対し能動的になろうとするために起こる。さらに迷信は深くなり、「私の提案が採用されて、嬉しかった気持ちを誰かに伝えた途端に具現化しなくなるのでは」などと、あらぬ方向に考えるようになるかもしれない。こういった迷信を信じ込み、そこにとらわれてしまうと、最終的に強迫性障害に発展する可能性がある。 強迫観念にとらわれ「儀式」を行う衝動に駆られた時に思い出してほしいのは、「悪い習慣は、根付く前に断ち切る」ということ。ここで余計なことはせずに、強迫観念や迷信は捨ててしまおう。次にまた水を10口飲みたくなったり、寝室のドアを何度も開け閉めしたりしたくなった時は、その衝動をぐっと我慢してみよう。 儀式を行わないことで「最悪の事態が具現化してしまう」と、一時的に不安感が強くなるかもしれない。しかし、何度か衝動を我慢するうちに、不穏な思考の支配力は弱まり、不安感が鎮まるはずだ。

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