新型ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2 「第3形態」登場 空力強化でSTO風スタイルへ進化
空力アップグレードで第3形態へ
ランボルギーニ・ウラカンをベースとした最新のレーシングカー「ウラカンGT3エボ2」が登場した。ウラカンGT3の3番目の進化形で、来年のデイトナ24時間レースでデビューする予定だ。 【写真】新型ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2【市販仕様のウラカンと写真で比較する】 (138枚) 2015年に初めて登場したウラカンGT3は、その後2018年にロールケージ、エンジン、リアサスペンション、パワーステアリング(油圧から電動油圧に移行)が刷新され、「エボ」仕様にアップデートされた。 そして今回、エボ2仕様となり、エアロパッケージが一段と進化したほか、市販モデルのウラカンSTOから影響を受けたデザインが盛り込まれている。 特徴的なのは、5.2Lのチタン製V10エンジンに直接給気するルーフスクープで、従来のサイドエアインテークはほぼ閉じている。エンジンは市販モデルとほぼ同じだが、個別のスロットルボディが採用され、レスポンスが改善されている。 最高出力はレギュレーションの都合上、ウラカンSTOのショールームカーが持つ640psを下回る、約590psに抑えられている。このパワーは、6速シーケンシャル・トランスミッションを介して後輪に伝達される。 ボディはカーボンファイバー製で、スプリッター、ディフューザー、アンダーボディが改良されている。 ランボルギーニは、ラップタイム短縮のためにダウンフォースを増加させたが、これまでのウラカンGT3と同様、安定性と予測可能性が優先され、プロだけでなくアマチュアドライバーも参加するGT3グリッドで最も寛容なマシンの1つとして、その立ち位置を維持することを目標としている。そのため、マルチステージ・トラクション・コントロール・システムもアップデートされている。 開発と製造は、ランボルギーニのレーシング部門、スクアドラ・コルセで行われている。現行マシンを走らせているチームには、エボ2仕様にアップグレードするオプションが用意される。
リチャード・レーン(執筆) 林汰久也(翻訳)