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スナック菓子の袋に反射した光から、周囲の様子を画像で“復元”する

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WIRED.jp

鏡というものは、自分では直接見ることができないものを見る際の助けになる。ハイウェイで後ろから追い越していくクルマや、自分の顔にできた嫌な吹き出物といったものだ。そして光沢のある物体にちょっとしたコンピューター処理を施すことで、ほぼ何でも鏡のように使えることが、このほど明らかになった。 【画像】反射した光から周囲の様子を画像で“復元” ワシントン大学のコンピューター科学者のチームが発表した最新の研究によると、金属で表面処理を施したスナック菓子の袋から反射される光を利用して、周囲の環境を比較的信頼できる状態で画像として復元できたという。研究チームは論文で次のように説明している。 「注目すべきことに、光沢のあるポテトチップスの袋を撮影したイメージには、袋が置かれている部屋の詳細な画像を再構築できる程度に十分な手がかりがある。そこには部屋の照明や窓の位置、窓の外に見える物の配置などについての情報が含まれている」 この論文は、ワシントン大学のパク・チョンジュン、アレクサンダー・ホリンスキー、スティーヴ・セイツの研究チームによるもので、6月にオンライで開催されるカンファレンス「Computer Vision and Pattern Recognition Conference」の資料に掲載される。 今回の研究は仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術的な障害を解決する助けになる。だが、一部の専門家らは、この研究の潜在的な利用(と悪用)の可能性はそれをはるかに上回ると指摘している。

反射光のゆがみを補正して画像を作成

厳密に言えば、研究チームが実験に使ったのはポテトチップスの袋ではない。コーンスナックをチョコレートでコーティングした韓国のスナック菓子「コンチョ」である。 とはいえ、中身がコーンスナックであろうとポテトチップスであろうと、スナック菓子の袋は曇ってゆがんだ鏡のように作用する。袋に当たって跳ね返る反射光には、部屋のひどくゆがんだ反射像が含まれているのだ。研究チームはこの反射光のゆがみを補正して、ぼやけてはいるが認識可能な画像を作成するアルゴリズムを開発した。 ひとつの事例では、窓の前に立っている男性のシルエットを抽出することができた。別の例では袋の反射光を使うことで、部屋の窓越しに見える通りの向こう側の住宅を、何階建てなのかわかるほどの明瞭さで確認できた。 このアルゴリズムは光沢のある物体が対象で、光沢があるほどいい。例えば、陶磁製の猫の置物の光沢によっても、周囲にある天井の照明の配置を認識できた。

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