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大阪市長も「完全に黙認よ」…違法状態だった“巨大フグ看板” もし落下事故が起きてたら責任どうなる?

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関西テレビ

 大阪・新世界のシンボルの一つとして親しまれてきた「づぼらや」のフグの看板。閉店に伴い、その姿を消すことに…。 (リポート) 「ふぐ料理の名店『づぼらや』のフグの看板が撤去され、新世界の景色も大きく変わりました」 神戸から来た女性: 「無くなっちゃったんですね、ちょっとさみしいですね」  60年以上にわたり新世界の街を彩ってきた大きな大きな看板。惜しまれつつも撤去となりましたが、実はある問題があったというのです…。 大阪市建設局の担当者: 「建物からの突き出し幅が1m以上だったということと、道路からの高さで必要な4.5mの確保ができていなかったことが“違法状態”になっていたということになります。大阪市から撤去指導は過去に行っていますが、結構名物看板になっていたというところもありますので、なかなか強い指導ができなかったのではと考えられます」  これについては、大阪市の松井市長も今年6月…。 松井市長: 「完全に黙認よ。『ルールに照らし合わせると適合してない』と一度言っただけで。市は申し訳程度にアリバイ作りしたけども、その後ほったらかしでした」  また、大阪の街にある他の様々な看板はどうなのでしょうか…。 大阪市建設局の担当者: 「その辺は正確に測ってはいないんですが、違法状態のものもあると考えられますね。なかなか全部の数の捕捉というのはできていません」  屋外広告にまつわる法律について、菊地幸夫弁護士に伺います。 菊地弁護士: 「『づぼらや』さんのフグの看板は、道路法および大阪市道路占用許可基準違反だったのではないかと見ています。  道路というのは路面だけでなくて、その上も道路なんですね。ですから、上であれば何かが出っ張ってても構わないということではなく、車でも中には高さがあるものもありますから、やはり危険を防止するために看板などがどれだけ出っ張っていいのかというのは決まっているんです。  その根拠法が道路法で、大阪市でも具体的な基準があります。どうもこのフグの看板はこの基準をクリアできていなかったようですね。  例えば、条例などでも『こういうことをしてはいけません』の後に『ただし市長が、危険がないと認めた時は…』なんていう規定がある時もあります。ただ今回の大阪市の許可基準の中には、市長が認めたらOKよという文言はどうやら無いんですね。  ですから、松井市長が『完全に黙認よ』とおっしゃっても、やっぱりダメなものはダメということになろうかとは思います」 Q.基準違反の看板に当たったり、落ちてきたりして、人がケガをするなどの事故が起きてしまった場合、誰が責任をとるのでしょうか? 菊地弁護士: 「看板設置者が業務上過失致死傷罪に問われる可能性があり、これがまず基本です。もちろん民事の損害賠償責任も発生します。  では黙認していた行政は…ということになると、例えば看板が道に出っ張っていて、通った人が頭をぶつけてしまったら、これを放置していた場合には、行政の責任は発生するかもしれないですね。  また、看板が落っこちてきた場合については、規制は縦横の出っ張り部分とか高さとかいうことですから、落下してきたこととは直ちに関連が無いんです。しかし、例えば『づぼらや』さんのフグの看板は100キロ以上ある重い物だそうで、本来そこに掲げてはいけないものが落っこちて事故が起きたら、これについても行政側の責任が発生しないとは言い切れないですね。  屋外広告物条例・法などで、看板はちゃんと点検をして危険のないように業者に義務付けるという規定もありますので、ぜひ行政も一緒になって事故を未然に防ぐような努力はしていただきたいと思いますね」 (関西テレビ9月9日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)