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【MLB】サイン盗み事件のアストロズは逆境の中で勝てるのか

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週刊ベースボールONLINE

 新型コロナウイルスのパンデミック以降、すっかり静かになっていたが、今年1、2月はアストロズのサイン盗み騒動がMLBの一番大きな話題だった。7月28日、それが再燃した。  17年のワールド・シリーズで敗れたドジャースが、ヒューストンのミニットメイド・パークでアストロズと対戦。リリーフ投手のジョー・ケリーがアレックス・ブレグマンに3ボールから背中の後ろに投げ、カルロス・コレアには空振り三振のあと「NICE SWING」と挑発した。  ベンチ総出でのにらみ合いに発展。MLBは感染拡大を防ぐため、今季は乱闘を厳しく取り締まる方針のため、挑発したケリーを8試合の出場停止と厳罰に処している。ご存じのように、アストロズはスキャンダルの責任を取り、首脳陣を解任した。とはいえ、昨季チーム長打率.495のMLB記録を作り、OPSは球団記録の.848だった強力打線は健在だ。  26歳のアレックス・ブレグマン、25歳のカルロス・コレア、23歳、ヨーダン・アルバレズはまだ若いし、30歳のジョージ・スプリンガーとホセ・アルトゥーベも選手として最盛期を迎えている。ベテランのマイケル・ブラントリー、ユリ・グリエルも好打者だ。  開幕シリーズはマリナーズ相手に4試合で5本塁打、29得点、得点圏で45打数15安打、得点圏打率.333だった。27日に通算100号本塁打を放ったブレグマンは「勝利に貢献できて嬉しいけど、100号では満足できない」と話した。昨季41本塁打、MVP投票で2位。すでにリーグを代表する選手になっているが、さらに上を目指す意欲が旺盛だ。  一方で投手陣は弱体化した。FA でゲリット・コールを失ったが、シーズンに入ってジャスティン・バーランダーが前腕に違和感を訴えた。地元紙は今季絶望と報道したが、本人は否定。2週間休んで様子を見るという。36歳のザック・グリンキーも若くないし、トミー・ジョン手術から戻るランス・マッカラーズ・ジュニアもどれだけ投げられるか分からない。  ブルペンもウィル・ハリスがFAで抜けた穴は大きいし、ベテランのライアン・プレスリー、クリス・デベンスキーはヒジの故障で出遅れている。先発もブルペンも大勢若手を抜てきしており、この中からいったい何人使える選手が出てくるかである。  難しいのは、サイン盗みでクロとなり、他球団のみならず、世間からも冷ややかな視線が浴びせられる中、いかにモチベーションを高め、戦いに集中していくかだ。春のキャンプ中、ドジャースの看板選手コーディ・ベリンジャーが「17年、アストロズはドジャースからワールド・シリーズのタイトルを奪い取ったし、アルトゥーベはMVPをアーロン・ジャッジから盗んだ」と批判した。  何を言われても、言い返せないのが現状だ。28日、にらみ合いの試合は2対5と完敗した。その翌日は、延長13回の激戦の末、2対4と連敗した。新人のクリスチャン・ハビアーが6回途中まで2安打1失点、8奪三振と好投したのは好材料だった。簡単ではないが、厳しい視線に耐え、一つひとつ戦っていくしかない。  文=奥田秀樹 写真=Getty Images

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