「がんに効く」「疲労回復」「-10kg痩せた」実はNG!? 化粧品や健康食品の違法広告・違法ワード
「殺菌」「除菌」「-10キログラム痩せた」「ダイエットサプリ」「アンチエイジング」「満足度○%」「血糖値が気になる方」「生活習慣病の改善」「免疫力」「有効成分」「毛を育てる」……。 【写真】“違法表現がてんこ盛り”だった高島礼子を起用した広告 このような文言が使われた広告に見覚えはないだろうか。東京都薬務課発表の資料によれば、健康食品や化粧品、機能性表示食品としてこれらの文言は、実は“違法”(機能性表示食品については認可されればOKのケースも)。
巷にあふれる違反広告の文言
NGである理由については、行政が理由や意図を発表することはないが、薬務課資料と照らし合わせると、医薬品と誤解させる表現と捉えられるのでNG、効能保証表現は禁止されているためNG、化粧品でうたうことが認められている効能ではないのでNGという理由となる。 また、いわゆる健康食品には、医薬品と誤認されるような効能効果を表示・広告することはできない。東京都薬務課は、医薬品的な効能・効果をうたう違法表現として以下を挙げている(特定保健用食品・栄養機能食品に認められている効能・効果は除く)。 「がんに効く」「高血圧の改善」「生活習慣病の予防」「動脈硬化を防ぐ」「疲労回復」「老化防止」「新陳代謝を高める」「血液を浄化する」「風邪をひきにくい体にする」「肝機能向上」「細胞の活性化」。いずれも見覚えのある表現だ。 これらは『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』通称“薬機法”に基づくもの。巷にあふれる広告は今、薬機法や景品表示法に違反するものが多い。
「今のネット広告は信用に値しないものが非常に多く、その規模も拡大しています。ネット通販を主な販売手段としている事業者は、違法な商売をしても簡単に逃げることができます。行政から厳しい指摘を受けても、販売をやめて、会社を潰してしまえばそれですべてが終わり。 新たな会社を作るにしても、必要な費用は数十万円程度。費用がかからない理由は、商品は品質の低いものでいいから。違法な表現をして効果をうたう文言こそ大事という考え。そのため新しく会社や商品を立ち上げてもお金がかからない。だから、気軽に違法な広告を打てるのです」 そう話すのは、違法ネット広告調査システムを提供する『株式会社デトリタス』代表取締役の土橋一夫氏。