金沢市、5月は「ワクチン月間」に 集団会場へ無料バス コールセンター開設 美大生がポスター
●早期接種、金沢市が促す 新型コロナワクチンの3回目接種率が若い世代で伸び悩む中、金沢市は5月を「ワクチン接種集中月間」と位置付け、早期の接種を促す。金沢駅とJA金沢市本店(松寺町)の集団接種会場をつなぐ無料シャトルバスを運行するほか、副反応に対する不安を相談できるコールセンターを開設する。金沢美大生がデザインしたポスターも掲示し、若者への情報発信を強化する。 市は市役所第2本庁舎、JA金沢市本店の2カ所に集団接種会場を設けている。無料シャトルバスは市中心部から距離があるJA金沢市本店のみに設け、5月の土、日に30分間隔で運行する。 市によると、18日時点で12歳以上の市民(40万4千人)の47%が3回目の接種を済ませた。65歳以上は85%が終えた一方、64歳以下は31%で、20~30代の接種率は25%程度にとどまっている。集団会場の予約率は50~60%で、枠に余裕があることから若い世代に利用を呼び掛ける。 副反応や健康に関する相談が気軽にできるよう、4月25日~5月31日にコールセンター=0120(914)020=を開設する。看護師を配置し、毎日午前9時~午後6時に相談を受け付ける。 21日、市役所で会見した村山卓市長は「感染の拡大、感染した場合の重症化を防ぐため、なるべく多くの方に早期の接種をお願いしたい」と話した。 ●保育士、教員にPCR検査 PCR検査の実施体制を強化し、新たに保育士や教職員らを集中的検査の対象に加える。5月9~31日、保育所や小学校、放課後児童クラブなどの従事者に対し、2週間に1回程度PCR検査か抗原検査を行う。 4月22日を期限としていた高齢者・障害者施設や病院従事者への集中的検査は5月31日まで延長する。 ●市の旅行割、延長を発表 会見では、市独自の旅行割引事業「五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン」の期限を28日から5月末まで1カ月延長することが正式に発表された。大型連休期間中は除外する。 ワクチン接種証明か陰性証明を利用条件とする。5月9日以降、県内在住者のワクチン接種回数はこれまでの「2回以上」から「3回」に変更する。 対象は石川と富山、福井、新潟、長野の各県で、市内での宿泊と飲食などを組み合わせた旅行プランの代金から最大5千円を割り引く。21日、事業費2億7千万円を専決処分した。