新記録続々と 浜松新津中の宮崎は県記録更新 水泳・静岡招待スプリント
岩崎恭子CUP第38回静岡招待スプリント選手権水泳競技大会(静岡県水泳連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)が6日、県富士水泳場で開かれた。全種目50メートル。男子平泳ぎで浜松新津中3年の宮崎緒里(浜名湖SS)が28秒69の快記録を出し、県中学記録だけでなく県記録まで更新して表彰台の中央に上がった。2位に入った斎藤健太(ハマスポ)の28秒73も県高校タイ記録だった。女子バタフライは平井瑞希(ATSC・YW)が25秒77の大会新で制し、2位で磐田農高3年の大沢千依(袋井SC)も27秒50の県新を出した。男子自由形は松本周也(ひまわりネットワーク、伊東高出)が22秒28の大会新で優勝し、男子バタフライでは川村誠吾(グランツ)が25秒28の県中学記録で6位入賞した。 ■衝撃の県新V 男子平泳ぎ・浜松新津中3の宮崎 衝撃の泳ぎだった。男子平泳ぎで浜松新津中3年の宮崎(浜名湖SS)が大学生の招待選手を押しのけ頂点に。県記録を塗り替える28秒69。会場が沸き立つ中、「テンポを上げ、キックを合わせることができた」。涼しい顔で自身のレースを分析した。 予選で28秒80と県中学記録を大きく更新。「思い切り挑もう」。自信を深めて決勝に臨んだ。スタートは体格差から国際大会代表選考会200メートル個人メドレー2位で大学3年の小方に遅れたが、持ち味のピッチ泳法で加速すると最後の一かきでかわしてゴール。「追い込みがすごかった。性格も前向きで将来楽しみ」。大会の冠に自身の名がつくバルセロナ五輪女子平泳ぎの金メダリスト岩崎恭子さんはレース後、記念写真に応じ目を細めた。 173センチだが成長中で、まだ本格的な筋力トレーニングには取り組んでいない。「スタートの飛び込みから前に出られるよう脚力を強化したい」と今後の課題を見つめる。 父義伸さんもアトランタ五輪に平泳ぎで出場したオリンピアン。期待を背負うサラブレッドは「静岡だけじゃなく全国を引っ張る存在になり、将来は五輪でメダルを狙いたい」と決意を新たにした。 ■自身の県記録更新 女子バタフライ2位大沢 女子バタフライで磐田農高3年の大沢(袋井SC)が自身が持つ県記録を100分の2秒更新し、2位に食い込んだ。 隣コースはパリ五輪100メートル7位で同学年の平井。「スタートからドルフィンで離されないよう注意した」。ライバルから大きく遅れたものの、懸命にキックを打って泳ぎ切った。ただ、従来の県記録は自身が中学3年の時に出したもの。「もう少し伸ばしたかった」と悔しさもにじませた。 大学に進学して競技を続けるつもり。「まだ学生として戦う力はない。きょう受けた刺激を忘れず、成長したい」と誓った。 ■男子バタフライ6位・県中学新の川村(グランツ) 25秒を切りたかった。終盤にキックをうまく打てなかったのが反省点。かく手を戻す動作をもっと速くし、キックに強弱を付けてリズムに乗った泳ぎができるようにしたい。 ■男子自由形で優勝、バタフライ2位の松本(ひまわりネットワーク、伊東高出) 自由形の記録はセカンドベスト。コンタクトが泳いでいる途中で外れたが、タイムを出せた。手応えを感じない中での好記録は、地力が確実に上がっている証拠だと思う。
静岡新聞社