ニッチなジャンルで大成功!「ほとんど毎週末、日本のどこかで選挙が行われています」選挙プランナー・松田馨の仕事の原点
■自分は政治家を目指す覚悟も、信念も持てないし、プライベートがまったくなくなるのに耐えられない
ニッチなジャンルだったおかげで、28歳のときには毎日新聞に紹介していただき、業界内の知名度を獲得できました。ツキがありましたね(笑)。 この仕事をしていると、「松田さんは立候補しないんですか?」と聞かれることがあります。ありがたいことに、これまで多くの選挙で候補者の当選を支えることができましたが、だからといって「自分が立候補しよう!」とはなりません。政治家という公職を目指す覚悟も、信念も持てないし、正直プライベートがまったくなくなるのに耐えられない(苦笑)。 日本には地方議員を入れると、3万人以上の政治家がいますが、その大半は真摯に政治に向き合う真面目な人です。だからこそ、“マシな人”を選びさえすれば、有権者が後悔することは少ない。私もそうですが、ほとんどの人は選挙に出たいと思わないはずなので、志を持って立候補してくれる方々には敬意と感謝の念を抱いています。 だからこそ、勝てない確率の高い選挙の依頼を受けたときは、正直に「厳しいです」と伝えるようにしています。それで諦めていただいたこともありますし、次の選挙に向けた地盤作りとして、勝ちにこだわらず立候補してみよう、となる場合もあります。その場合は、お金をできるだけ使わない戦い方を考えるようにしています。当初、“勝てない”と思っていたのに、勝ってしまった例も3回ほどありましたが……(笑)。 松田 馨(まつだ・かおる) 1980年生まれ。広島県出身。2006年に選挙コンサルティング会社「ダイアログ」を創業。選挙プランナーとして、地方選挙から国政選挙まで300を超える選挙に携わる。勝率は7割超。著書に『残念な政治家を選ばない技術「選挙リテラシー」入門』(光文社)や『フルカラー図解 地方選挙必勝の手引』(選挙の友出版)がある。 THE CHANGE編集部
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