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【森久保祥太郎 インタビュー】2020年上半期から夏までにかけて僕の中で蠢いていた感情が詰まってる

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“WAY OUT(=出口)”の名を掲げたニューシングルは、ラウドロックという森久保節でありながらも、アツいメッセージを携えて、見事“価値観のアップデート”を成功させている。新たなスタイルの構築へと燃える男の言葉から、今を生きるためのヒントを見つけてほしい。 森久保祥太郎 インタビューのその他の写真

“いろんな価値観を疑ってみよう”が2020年のテーマだった

──前作から2カ月振りのシングルということで、今年に入ってかなりハイペースのリリースですね。 7月の「I’m Nobody」はタイアップだったんで、リリースとしては急遽決まったものだったんですよ。逆に10月のツアーを控えた今回のタイミングで新曲を出そうというのは昨年から考えていたことで、その時点では2年振りのソロシングルになる予定だったから、ここで“This is森久保節”…ちょっとラウドめのものをやりたいなと。ただ、その制作をしていたのが5月とか6月とかの世の中の状況が日々変わっていた時だったんですよね。なので、“自分が発したいメッセージって何だろう?”と自分の中でも混乱していました。 ──分かります。コロナ禍の真っただ中で、誰もが不安を抱えていましたから。 でも、こんな非常時だからこそ、日常では感じられない感情をかたちにしたいという想いはあったんです。東日本大震災の時も、アメリカの同時多発テロの時も、それで曲を書いてますし。なので、あまり速い曲じゃなく、どっしりとメッセージだったり想いを乗せられる曲というイメージだけを、ずっと一緒にやってる井上日徳さんに伝えて曲を作ってもらいました。“Aメロはメロディーをつけずにトラックだけ作っておくから、ラップみたいに好きなように乗せてみれば?”って言ってくれて、“あっ、いいっすね”とか応えながら。レコーディングの当日まで歌詞が書けなかったんですけど(笑)。 ──ええ!? もともと詞も曲も締め切り間際にならないと降りてこないタイプなんですけど、ついに当日の朝までやっても1行も書けなかった。というのも…6月かな? たまたま夜中、仕事帰りに渋谷のスクランブル交差点を通ったら、人が全然いなかったんですよ。いつも明け方まで人がいる場所だから、“俺だけ世界に取り残されちゃったんじゃないか?”ってくらいゾッとして、そんな光景を見てからモードがちょっとおかしくなっちゃったんですよね。何かを作れるような精神状態じゃなかった。 ──それは…キツいですね。 いつも頭に浮かんだ単語やアイディアをスケッチして、そこから世界観を広げて一気に書き上げるんですけど、全然降りてこなくて。でも、なんとなく朧気に見えてきたものがあったから、レコーディングを1時間遅らせてもらって、3時間ほど寝たんです。で、起きてからもう一回スケッチを見たら、タイトルにもなってる“WAY OUT”っていうワードがあって、そこから一気につながってブワーッ!と書けたんですよ。で、スタジオに入ってからも、いろいろディスカッションしながら歌っていったという。いつもバシッと決めて持って行くから、現場で変えたり悩んだりすることないんで、そんなことは初めてでしたね。 ──では、そこで森久保さんが訴えたかったメッセージというのは? タイトルの“WAY OUT”というのは“出口”という意味で使ってるんですけど、図らずも昨年“2020年をどんな年にするか?”っていうのをマネージャーと話していた時に、“いろんなことの価値観を疑ってみよう”っていうテーマが出たんです。昭和に育ってきた僕らと今の人たちとでは、物事の価値観も絶対に違うし、僕らが当たり前だと思っていることも、たぶん通用しなかったりする。でも、僕らはそういう人たちに対してエンタメを提示していくわけなんだから、“今までの常識を一回疑ってみようぜ”っていうことですね。今年に入ったらこういう状況になって、誰もがどこにあるのか分からない出口を探しているけれど、それって誰かが決めるものじゃなく、自分が“ここが出口だ”って決めるしかないんですよ。で、僕にとって出口はイコール“価値観のアップデート”なんです。 ──なるほど。コロナの終息だけを出口と考えると、ただ待つだけの日々になってしまいますからね。 そうなんです。コロナ前のやり方が100で、それ以外は100以下って考えちゃうと、不安やネガティブな感情にしか向かわないんですよ。だから、とにかく価値観を変えて、別の100のものを作ればいいっていうことですね。そう自分を鼓舞するための曲でもあり、この曲を書けたことで吹っ切れました。レコーディングでも久しぶりの森久保節で、“あっ、始まった! 2020年”みたいな感じはありましたね(笑)。

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