Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

アクション偏重となった「バイオハザード RE:3」に見た“凡作”となる定め

配信

WIRED.jp

追い立てられるような進行

「バイオハザード RE:2」では、ゾンビに勝利することはほぼ期待されていなかった。それが今作では、当然のように勝利することになる。 とにかくずっとジル・バレンタインを追跡し続けてきた、巨大な体にものすごい力と知能を備えた変異ゾンビのネメシスですら、常に気にしなければならない脅威──神出鬼没で逃げるか戦うのかの判断が進行を大きく左右する──というよりは、一定の間隔をおいて筋書き通りに現れるボスになっている。「バイオハザード4」のクイックタイムイヴェントを思い起こさせる仕上がりだ。 だからといって、「バイオハザード RE:3」が楽しくないわけではない。「バイオハザード RE:2」のよかったところは、今作にも取り入れられている。前作同様にすいすいと楽しめるゲームで、素晴らしくムーディーな舞台設定と音楽が、そのよさをさらに際立たせている。ゾンビとの戦いはスカッとするし、小さな迷路にもそれなりの満足感がある。 ただし、常に、もっと速くもっと前に進めと追い立ててきて、ひとつの場所に長くとどまらせてはくれないし、パズルに悩んだり、ちょっと迷子になってみたりといったこともさせてくれない。 「バイオハザード RE:2」で再現が試みられていた初期バイオハザードのサヴァイヴァルホラー要素は、全貌の掴みにくい危険な空間を進みながら、それをうまく利用するものだった。崩壊しかけの警察署や邸宅は死の罠と化し、モンスターで溢れていたのだ。ところが、「バイオハザード RE:3」は、そうした楽しみの時間を決して与えてくれない。次に行かなければならない場所は必ず決まっているのだ。

アクションへの注力と偏りの意味

これまでバイオハザードシリーズの楽しみといえば、一度全部クリアしたあとにもう一度プレイして、もっと速くうまく進められるよう挑戦することだった。ライトなファンだったプレイヤーが、自然にスピードランしたくなるようなシリーズだったのだ。これに対して「バイオハザード RE:3」は、初回のプレイがすでにスピードランのようだ。追い立てられるし、決められていることが多すぎる。 そして、このアクションへの注力と偏りこそが、「バイオハザード RE:3」が、このシリーズを筋の通ったものにするための結合組織、あるいはミッシングリンクにしか思えない理由である。 「バイオハザード RE:2」から今作、そして「バイオハザード4」までの流れには、サヴァイヴァルホラーからアクションホラー、そして純粋なアクションという、わりと筋道立った展開がみられる。「バイオハザード3 LAST ESCAPE」のほうが今作よりもスケールは大きく、少しサヴァイヴァルホラー色が強いが、それでも基本的にはその後リリースされたタイトルよりも、最初の「バイオハザード」に近かった。それが今作は、初期タイトルと後期タイトルの折衷案のようになっている。

【関連記事】